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今、求められるリーダーシップ vol.4

https://connectiveleadership.com

Jean Lipman-Blumen教授のお話しをオンラインでお聞きしました。ドラッカースクールで、35年にわたりリーダーシップ論・組織行動論・クライシスマネジメントを研究、教えてこられた先生です。

最終回の今回のテーマはホットグループです。

世界の歴史は、個人の歴史ではなく、グループの歴史である。

ホットグループとは何か
肩書ではない、マインドの状態である
チャレンジを受けていると自覚し、情熱にかられる
素早く学び、民主的
グループ内の関係は、タスクほど重要ではない

ホットグループはどこから来るのか
どこでも生まれるし、優秀とは限らない
ゆるくて、遊び心があり、生意気で、無礼で、傲慢でさえある

繋げるリーダーとホットグループの関係性
A.繋げるリーダーは、ホットグループが繁栄する土壌を作り出す
・開放的で、広い分野の多様な課題に取り組む
・学術や部門間の横断的な運営。
 異なる能力、異なる視点を持つ人々が協働する
・コラボレーションと創造性を促進する
B.繋げるリーダーの役目をする人は
・指揮者、パトロン、または情熱の火を燃やし続ける人々
・グループメンバーがリーダー役を果たすことがある
 果たしたとしても、それを自覚していないことすらある

ホットグループをリードするのは誰か?
リーダーの3つのタイプ:
①  指揮者
メンバーを引き付ける
課題をわかっている
メンバーを育てる
②外交官的
グループメンバーから尊敬されている
その人の発言は納得できるものとして認められる
足りない人的資源を調達する
嫉妬なども調整し、説明説得する
政治的なノウハウを持っている
ホットグループがヒートアップしすぎたときに、それを調整できる
③炎を燃やし続ける人

ホットグループは人々に何をするのか?
・意味のあるタスクで貢献する、世界を変える
・ホットグループはエキサイティング、興奮している、フロー状態
・グループだけでなく、各人が、自分が経験したことのない興奮状態にあることを自覚し、それをグループメンバーが認める。
・リーダーの役割は、世界を変えるというミッション(たとえば、Covid19の危機の時に果たした)が名前を残すチャンスであることを伝える。たとえ、あなたが死んでも、あなたがやったことは人々の記憶に残ると。
・知識労働者であるだけでなく、総合的な労働者

ホットグループを作れるか? 技術者よりも農業従事者に近い
・多様性を目指す
・デザインするのではなく、種をまく
・時間と空間を与える。ぎゅうぎゅう詰めはいけない。
・若い人、または若いマインドを持った人
・まずタスク(何をすべきか)から始まる。最初にメンバーありきではない
・グループを秘密裏にではなく、開放的に明瞭に知らせる
・「野生の鴨」を採用する。組織人ではなく
・訓練するより、チャレンジのチャンスを与える
・個人個人の報酬やインセンティブを重視せず、グループの報酬やインセンティブを重視する。
・成功だけでなく良い失敗やニアミスに報いる

ホットグループが失敗するのは?
・燃え尽きる
・リーダーがいなくなる
・人が足りなくなる
・上位の組織との摩擦

なぜ、今なのか?
ホットグループは永続を目的としない
ホットグループは組織にとってヘルシーな要素、ビタミン
自分の仕事に戻って、そこでホットグループに参加しているか振り返ってみよう
もし、ホットグループに入っていないとしたら、ホットグループに参加する成功体験をしてみよう
ホットグループを作るために助けてくれる人がいる

今回のような世界的なパンデミックを各国が協力して立ち向うというチャンスは、グローバルな歴史の中で初めてのこと
「ホットグループ」まさに今最適
「フォロワーズ」この言葉は注意が必要。後からついてくる。手をつなぐ同僚ではない。指示されるのを待っている。

ホットグループの仕事は必ずしもイノベーティブなものではないかもしれない、そこで取れる手法を考え、現実的なチャレンジになることもある
世界を、よりよい方向に変える、それを考えてほしい
ドラッカーのいうミラーテスト。夜、鏡に向かい自問する
危機は、見逃すには惜しいチャンス
危機は、生命をおびやかすほどのものだから、必ず動かなければならない

ホットグループにいる人は、意外と自覚してない
タスクに集中して、チャレンジに全力で立ち向かっているから
ホットグループは大きな組織だけのものではない
運命、宿命と受け止めたら、それが自分のタスク
これこそチャレンジ

ホットグループメンバーは、自分のことをフォロワーとは思っていない
むしろ、コークリエイター(共同創始者)と考えている
フォロワーは、自分がフォロワーであることすら自覚してないことも多い
それはすごく難しい、ほんとに小さなステップから背中を押す
小さなグループの運営リーダーが、全体を刺激するような発言をする

繋げるリーダーに必要な6つの要素、覚えていますか?
1.真摯さ:常に自分自身でいること、他人のふりをしない。
2.説明責任:他の人に自分の考えや今後の行動を説明する。それを自発的に行う。
3.鋭さがある。独創的である。
4.接近出来ること:直接コンタクトする手段がある。例えばメールなど。
5.順応性がある。融通が利く。
6.行動する

そのなかでも重要なのが、Integrity(真摯さ)

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