人は肯定されたい

エッセンシャルマネジメントスクールで大久保寛司さんとの対話がありました。
寛司さんの言葉は理解しやすいけれども普段の生活で忘れがちなものです。

組織での悩みで起こりがちなのがこのような状況です。
「リーダーにそぐわない人がリーダーになってしまう状況」は何故なのでしょう。
「リーダーとして素晴らしい人がさらに昇進すると良くないリーダーになってしまう状況」は何故なのでしょう。

組織や社会は簡単には変わりません。
「人を変える事はできない。
しかし、人が変わることはできます」
相手が変わるのは相手の意思です。

お互いが“思い通りに動いてくれない”と思える時、相手(上司や部下)にはそれなりの理由があります。
人は“自分のことを理解してもらえた”と感じた時に、変わります。
伝えたいことがあるなら、表現方法を工夫する必要があります。

自分が変われば組織も変わり、その積み重ねで組織を変えることができます。
そのためにいちばん大切なのは聴く力を高めることです。
しっかり聴くと相手への理解が深まり、自分の思いもきちんと伝わります。
自分の思いを伝えようと必死になっている時には
相手のことを充分に理解していないかもしれません。


ここで「指を自分に向ける」と大切な事に気づきます。

自分の中にはたくさんの自分がいます。
自分は自分にとっていいリーダーだろうか。
自分が自分を肯定できているか。

「あり方で生きる」ために大切なのは、まず、「自分と対話する」ことなのだということに気づきます。
自分にとっての幸せや成功は、外側にあるのではないのです。

寛司さんは多くの組織に属する人から話しを聴いて
居心地のいい組織にするには上の人が変わらなければならないと考え講演を続けられています。
組織にいる人が幸せになるようにという熱意が伝わります。

どのような組織にいても近くの人を幸せにできる人を目指す。
人を幸せにする方法は人それぞれだと思います。
自分を幸せにする方法に正解がないように。
気持ちと気持ちが調和して居心地のいい場が生まれます。
まずは自分を肯定することから始まります。


もう一つ、
「リーダーとして素晴らしい人がさらに昇進すると良くないリーダーになってしまう状況」は
部下が増える、または間接的な管理を行うような時です。
この事に関してはドラッカーの学びの会で石川辰義さんに問いを投げかけました。

その場合にはそれぞれの人の目標管理が大切であるということ。
自己管理できるような目標設定になっているかどうか。

こちらも「自分と対話する」ことが本質です。
自分を肯定できるように。

「自己目標管理の最大の利点は、
自らの仕事ぶりをマネジメントできるようになることにある。
自己管理は強い動機づけをもたらす。適当にこなすのではなく、
最善を尽くす願望を起こさせる。 」

ピーター・ドラッカー

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