「うっせえわ！」と私も言いたい

いつもと違うと疲れは倍増する
迫る時間にドキドキ感も半端ない

これから書く記事は「あと何分？！」シリーズの［３-①］です。
なんのこっちゃ？と思う方は［１］［２］からどうぞ。
では早速①

何で降りてこないんだろう？
普通は乗客が全て降車してから清掃作業に入るのですが
余りに出て来ないので「失礼します」と車内へ入りました。
身綺麗な３０代くらいの夫婦かな。
スーツにコート、眼鏡をかけた細身の男性。
エリート組な感じが漂っている(勝手な主観ですが)
その男性が座席の奥の方で泣いている４才くらいの娘を
追い詰めるようにネチネチと怒っている。
「なぜ○○なんだ、答えなさい！」
　　　「ごめんなさい」
「なぜできないのか、答えなさい！」
　　　「ごめんなさい　ごめんなさい」
近くに立っている母親と思われる人は
その場をなだめることもせず、
執拗に怒られている娘を見もしない。始終無関心な様子で、
１才くらいの男の子をベビーカーに乗せ背を向けている。

何だかとても異様な光景。
その場に作業員という他人が入ってくれば
普通なら怒るのを一旦やめない？
怒るにしても周りで掃除をし始めたら降りてからホームでしない？
それが全然やめないの。異常。
あれ今で言う精神的虐待だったと思う。
家族皆、外見は身綺麗で裕福そうに見えたけれど、
いびつな家族関係を漂わせていた。

ゴミを集めて座席を回転しようにも、まだ降りない。
清掃を始めますので」言ってもまだ降りない。困っていると
ちょうど車掌さんが通りかかり
「どうしたのですか？折り返し運転で出発しますので
早く降りてください」と言ってくれました。
その家族は返事もなく無表情で降りて行きました。

あのような怒りが収まらない人は他でもよく見かける。
いつだったか、病院の待合室でも遭遇した。
ある科の入り口で看護師さんに文句を言っていた。
「なんだ、その口の利き方！バカにしてるのか！上司をを呼べ！」
たぶん看護師さんが優しい口調で親しみを込めて説明した話し方を
バカにしていると感じたのでしょう。
混み合う病院で怒鳴り散らす迷惑な３０代くらいの男だった。

自分の価値を高く設定していて、それに相応しい対応をされないと
爆弾を投下するように怒り続ける人。
相手が自分より下だと判断した者の言う事には
価値がないとでもいう態度の人。
自分が認めた権威のある者の言葉しかまともに聞かない人。
中には精神的な認知的障ガイがあるせいなのかもしれない。
けれど、具合の悪い人や小さな子供もいる場で怒り狂うのは、
周囲の人にしてみればこっちの神経が害を受けて大迷惑だわな。

虐待の通報システムもなかった当時、
あの列車で泣いていた女の子に何もしてあげられなかった。
今でも時々思い出すあの光景。あの子も、もう大きくなって
父親に「うっせえわ！」と言えるようになっていますように。