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【仙台】(1/2)久々の仙台だけど、あえて東北一の歓楽街国分町を外して仙台銀座スタートで酒場三軒。2022年6月22日(水)

出張で仙台へ行ったときの記録になります。いい酒場を見つけました。
注)こちら、2022年6月の記事になっています。


仙台銀座「お菜晩酌 志ほ」

仙台銀座の片隅に、その酒場はあった

夕方4時過ぎに出張用務を終え、ホテルにチェックインして一休みしたのちに、ホテルから徒歩10分くらいのところにある仙台銀座の「お菜晩酌 志ほ」を訪れます。

仙台銀座は仙台駅からすぐ近くにあり、「仙台朝市」から少し西に歩いたところにある、盛岡でいうところの「桜山」のような雰囲気を色濃く残す界隈です。
いつかここで呑んでみたいと思っていたところにコロナが来て、なかなか足を運ぶことができなかったという、ちょっと心残りがあった場所です。

この日お邪魔することにした「お菜晩酌 志ほ」さんは、仙台銀座で良さげな店はないかと探していたところ見つけた酒場です。
東北の地酒をセンス良いセレクションで提供しておられるところと、「お菜」という言い方(お菜=おかず)を久しぶりに聞いたので興味も湧いたというということと、「フードスタジアム東北」の記事を読んで店をオープンされるまでの経緯を知ったということが、尋ねてみたいと思った決め手となっています。

「お菜」選びが楽しい

メニュー

予約していたものです、と伝えると「お好きなお席どうぞ」とカウンター席に通され、奥から2番目の席に腰を下ろします。
右手の壁には、件の「お菜」はじめ酒の肴のメニューが書かれたボードがかけられていて、「お菜は三品お選びいただけます」とのことで、どれしようかと迷ってしまうけど、これが嬉しい悩みで楽しい。

日本酒メニュー

日本酒のラインナップがまた素晴らしいのです。東北6県を網羅し、かつ東北6県以外の酒は置かないという潔さとなっています。

「お酒の鮮度を保つため、すべて四合瓶で扱っています」と女将の志穂さん。盛岡でなかなかお目にかかれない酒もあって嬉しいところです。

一杯目は酒田酒造の「酒和地」

まずはここのところ気に入っている山形酒田の「上喜元 酒和地 純米吟醸活性にごり酒」を。初夏6月に限定で発売される爽やかな一杯を。

お通しは刻み葱としらす干しを合わせたものを乗せた冷奴。外の気温は22、23度ぐらいですが、梅雨入りして蒸し暑い夕方に嬉しい組み合わせでスタートします。
酒が注がれたグラスのフォルムがまたいいではありませんが。スタイリッシュ過ぎず、野暮ったさがなく、手にもしっくりきます。

お菜たちが到着しました

選んだお菜は、「おから」「煮卵」「ブロッコリーとうずらのピクルス」。そして単品メニューで「いかの塩から」です。
入店から5分で隙のない布陣に仕上がり、ただただ幸福感の中で笑みが溢れてしまう。酒場のスピード感、完璧です。

そしてもちろん、お菜はどれもこれも手作りの温かさに溢れていて美味しいことこの上なかったです。
「せっかくの旅行(出張だけど)だから、贅沢すればいいのに」とも思いますが、これでいいのです。
刺身だとか肉だとか、素材の豪華さ希少さに喜んで呑み喰いするのもいいけれど、こういう心から落ち着けて酒を呑める、まさに晩酌気分で寛げる酒の呑み方もいいものなのです(というか、近頃そういう方面に価値観がシフトしていますかね)。

冷えた酒が初夏に美味しすぎる

田林

非常に造りが小さいという加美町の田中酒造店の「田林(でんりん) 特別純米酒」をいただきます。最近見かける銘柄ですが、調べてみると「真鶴」を醸す蔵の新しい銘柄のようです。
志穂さん曰く、だいぶ取り扱っている店も少ないといいます。

冷えている状態だと若干硬さもあるが、しっかりとした骨格を持った酒質で、米の風味ほど良く、そして良くキレます。温度が上がれば上がるほど、主張も出てきそうな雰囲気を持つ酒かもしれません。

昔よく呑んだ「風が吹く」

そして福島会津美里町の白井酒造店が醸す「風が吹く 純米吟醸生」を。こちらの銘柄は口にするのは本当に久しぶりです。いつ以来でしょうか。
これはまたジューシーでたっぷりとした旨味があります。お菜の味わいを受け止め包み込んでくれるような酒です。

会津産の有機栽培米(五百万石)で醸された一本で、味わいは豊かですが、すうっと体に馴染みます。冷やして呑むと美味しい酒でしょう。

早めに切り上げます

そうこうしているうちに、次々と客が来店し始めました。店は志穂さんお一人で切り盛りされているので、混み合う前に会計をしてまだまだ明るい店の外に出ました。

なんともいい店を見つけました。次の仙台もこの店でスタートがほぼ決まったと言えます。
客の9割はわたしのような出張客とのことなので、「常連が張り付いていて入りにくそう」とかはなさそうだし、志穂さんのお人柄も開放的でとても話しやすい方なので、機会があればぜひ訪れていただきたい酒場です。

 (2/2へ続きます)

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