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動画でフォントを学ぼう【第三回:Gill Sans】

動画でフォントを学ぼう 第三回はイギリス生まれのフォントGill Sans(ギル・サン)です。

Gill Sansとは

Gill Sansについてはこちらの動画が一番分かりやすかったです。(日本語字幕にできます)

Gill Sansは”モダンでありながらクラシックな書体を作ること”を目標にデザインされました。

中央のストロークが中央で集まる正方形の比率に基づいて設計されていたり、小文字の「a,e,g」以外は太さも一貫していたり、特に「g,t」は他のサンセリフと違った特徴的な形をしているので見分けやすいです。見出しだけでなく本文にも使用できる汎用性の高いフォントです。

エリック・ギルとは

Gill Sansをデザインしたのはイギリスの彫刻家でタイポグラファーのエリック・ギル。こちらの動画でエリック・ギルの人生が分かります。モーショングラフィックも可愛いです。

エリック・ギルはアーツ・アンド・クラフツ運動に参画しており、産業革命の大量生産による安価で粗悪なものから中世の手仕事に立ち返ろうという精神を継承していました。

Gill Sansは時代の大量生産に対応するために、アール・デコの幾何学的な構造を取り入れながらも人間味のあるクセを持たせたことで、手仕事の伝統美と現代の合理性が調和されたデザインとなりました。この人間味のある独特のクセが、素朴でとぼけた愛らしさとして好まれています。

BBC(英国放送協会)やペンギン・ブックス(イギリスの出版社)、トイストーリー(ピクサー映画)、MARGARET HOWELL(イギリス生まれのファッションブランド)などに使われています。

まとめ

建築出身のエリック・ギルが、アーツ・アンド・クラフツ運動の精神を受け継いだことで幾何学と手仕事が融合され、Gill Sansという愛らしいフォントが生まれたのですね。

「1930年」「イギリス」「可読性が高い」「使い勝手が良い」「幾何学的」「伝統」「人間味あるクセ」そんなキーワドが浮かびました。

Gill Sansを現代的に改良した「Gill Sans Nova」も生まれ、フォントファミリーも増えて使いやすくなりました。私はGill Sansの「g」がお気に入りです。

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