「映像の世紀バタフライエフェクト マンハッタン計画 オッペンハイマーの栄光と罪」を見て。

映像の世紀は、どれも視覚的に歴史を学ぶことができて面白い。今回は、以下の動画の感想をまとめてみたいと思う。

マンハッタン計画をオッペンハイマーに引きつけながら展開する本作で、私が感じたことは以下だ。

1、オッペンハイマーの人間性と晩年の変化

科学を追求し、「戦争を終わらせるため」という大義のもと、原爆作製を進めるオッペンハイマー。原爆投下までは、取り憑かれたように原爆の被害等も考慮せず疾走して行く。

ところが、一躍時の人となるが、その後は広島・長崎の状況を知り、変化をして行く。晩年は、水爆実験や国家の政策に異議を唱えたため、研究所から排除され、赤狩りにあっていく。晩年の変化は大きかったのだろう。

ただし、日本を訪れるも、広島・長崎には行かなかった。結局、自身も放射線の影響か、癌になり亡くなってしまう。

2、マンハッタン計画の全体像(凄まじい国策として)

マンハッタン計画の詳細を映像で初めて知った。業務の目的を完全に秘密にしたまま、多くの労働者を移住させ、福利厚生もこれでもかと尽くし国策として進めていたことには驚いた。莫大な予算もかけていた。

たった2、3年で原爆を作れた背景がよくわかるものであった。

3、反ナチズム

最後に、原爆製作は、元々はナチスドイツが原爆を作ろうとしていることに対抗して、ユダヤ人であるオッペンハイマーが力を入れていたという背景も知った。

ユダヤ人迫害を進めるナチスを倒すというある種の「正義感」が、原爆開発に利用されていくこともわかった。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?