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最後のテニストーナメント
娘と二人で見に行くのが毎年恒例となっていた地元のプロのテニストーナメントが、今年で終わってしまう。小さなトーナメントだから、あまり強い選手は来ないけれど、貴重な娘との時間だったので悲しい。
最後のトーナメントは、パリのオリンピックと時期がかぶってしまったので、余計に来る選手が限られていた。それでも私の推しの選手が二人出ていて、二人とも試合を目の前で見れた。一人の選手はたまたま練習しているところを見つけて、一緒に写真も撮ってもらった。
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さらに、日本人の西岡良仁選手の試合も見れて、試合後にはサインをもらって一緒に写真も撮れた。西岡選手は、私がかけた応援の言葉に「ありがとうございます!」と丁寧に答えてくれて、とても感じのよい好青年だった。錦織選手の時は緊張して応援もあまりできず、小声でしか声をかけられなかったのが今も悔やまれる。
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推しの選手は二人とも負けてしまったけれど、いい試合だった。いつもテレビで見ている人のプレイを目の前で見るのは不思議な気分。もう生で見ることができなくなるなんて…。娘は、来年からは別の州のもっと大きなトーナメントを見に行こう、と私を誘っていたけど、最近は友達と行く話をしている様子。それでいい。娘と行けないのは寂しいけれど、何事もいつか終わりが来るし、子どもは親から離れて行く。これが本当に最後のトーナメントかもしれない。
夫が精神的に不安定な時は、何度も文句や嫌味を言われながら、それでも貫き通した恒例の娘とのテニス観戦。暑さで倒れそうになっても、真っ赤に日焼けしても、一日三試合の観戦で疲れきっても、見に行ってよかった。プロの足の速さや打つ球の強さ、サーブのスピードやスピンを生で見る感動を娘と分かち合えてよかった。私の大事な大事な宝物。
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