おやじの裏側 vi (6.母親、ふふっ)
オレが校区外のSG荘まで長い帰路の末
ようやく帰宅した。
道中、いつも気になっていたのは
空中を流れてくる「におい」だ。
独特のいいにおいがする。
その辺りからは、友達と別れて一人旅だ。
その辺りから目を真っすぐ前に向けると
崖の上にそびえるSG荘が見えてくる。
SG荘の向うの方に丘というより山が見える。
ついにSG荘に上がる弧を描く階段にたどり着く。
オレの家族の部屋に急ぐ。
「おかえりなさい」
「ただいま~っ」
時には上がり框でSG荘の住人のおばちゃんに会