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牛が教えてくれる「食べること」と「私たちの命」 / 高秀牧場

循環型酪農について取材させていただいた千葉県いすみ市にある高秀牧場。取材中、筆者が何度も感じたことは、「生きるということは命をいただいている」ということ。

取材させていただいた馬上温香(まがみ・はるか)さんは、元々、全然酪農をやりたくなかったそうだ。しかし、牛のある凄さに感動して、今では牛に囲まれた生活をしている。一体、どのようなきっかけがあったのでしょうか。

高秀牧場の循環型酪農についての前編記事はこちら

岡 優成

高秀牧場
高秀牧場は、いすみ市の大自然の中で約150頭の乳牛を飼育している酪農牧場です。広大な敷地を持ち、東京から2時間半でまるで北海道のような雰囲気を味わえます。自然資源を無駄にせず、循環させていく「循環型酪農」に取り組み、街の活性化と食の安全に貢献しています。
引用:高秀牧場HP https://www.takahide-dairyfarm.com/


感動のきっかけはモーモースクール

「牛って、すごい生き物なんです」
そう語る馬上さんの目は輝いて見えた。当時、カナダで生活をしていた馬上さんは、父が高秀牧場にチーズ工房を建てたことをきっかけに実家でお手伝いを始めた。実家に帰ってきてから他の酪農家がしている「モーモースクール」という事業の見学にいき、馬上さんの価値観が大きく変わったそうだ。

モーモースクール
千葉県内の酪農家の方々と協力して、酪農家による様々な体験学習を通して、食といのちの事を学んでいただく出前授業を行っております。
引用:千葉県酪農農業協同組合ホームページ https://www.chikaba.or.jp/custom2.html

牛は牛乳を出してくれることや、乳牛として役目を終えたあとお肉として人の役に立つ生き物である。それだけではく、排泄物を堆肥化して利用することができることや、酒粕や醤油の搾りかすなど人間が食べないもののフードロスを減らすこともできるという。改めて、牛の偉大さを感じた。

高秀牧場では、牧場内での酪農体験だけではなく、このモーモースクールも行っているそうだ。

「学習が始まる前と後では顔つきが全然違うんですよ」と馬上さんはその様子を振り返っていた。この学習が始まる前は、牛にびびっていたり、困惑している表情の学生たちが、牛に触れ合い少し詳しくなると顔つきが学びの後の顔に変わるという。

馬上さんは、子供たちのその姿を見ることにやりがいを感じているそうだ。モーモースクールでは、餌の匂いや堆肥の匂いを子供たちに嗅いでいただいたり、牛の体温の暖かさを肌で感じていただいたりもする。

まさに五感で感じる酪農といった感じだろうか。このモーモースクールを行った学校では給食の残飯が減るそうだ。食べることや命について考えることができる、子供達にとっても貴重な機会なのはいうまでもない。

いろんな命に生かされている自分の命を大切に。

「食べ物ってみんな命なんです」

牛が教えてくれた大切なことだという。意識してみると食事の1食の中にはたくさんの命が含まれていることに気づくのではないだろうか。

馬上さんは、この牧場での事業を通してどうしても伝えたいことがあるという。それは、「いろんな命に生かされている自分の命を大切にしよう」ということ。

「命の消費をなくして、自分が生きていけないのなら感謝していただくしかないんです」と語る馬上さん。今回、取材のために来た高秀牧場で、生きる上で本当に大切にしなければいけないことを教わった。
料理を作ってくれた人だけでなく、動物たち、さらには動物たちを育ててくれた人、運んでくれた人など感謝しなければいけない人はたくさんいる。

心を込めて「いただきます」。

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高秀牧場ホームページ : https://www.takahide-dairyfarm.com/
牧場体験 : https://www.takahide-dairyfarm.com/experience/


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