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#30 腎臓病のたんぱく制限

たんぱく質制限とたんぱく質の役割

ステージ3になると、腎臓に負担を掛けないようにたんぱく質の制限をしたほうが良いことになっています。

さて、「制限」という言葉、極力少なくするというように感じませんか?
たんぱく質に限らず、塩分も、単に少なくすればいいわけではありません。

リンさえも、骨や歯を作る成分の一部となっており、その他筋肉、脳、神経など様々な組織に含まれてエネルギーを作り出す役割も担っています。

たんぱく質については、身体を構成する要素で、代謝や、機能を調整する役割があります。

つまり、たんぱく質制限とはいっても、効率よく腎臓に負担を掛けない量をとる、ということなのですね。 その量が案外少ないので制限とついているのでしょうか。 本来であれば、たんぱく質コントロールという事ですね。


たんぱく質の量

慢性腎臓病の方のたんぱく質の量は、標準体重に、ステージごとにガイドラインで定めている量となっています。
標準体重は、身長×身長×22です。そこから、ステージごとの係数を掛けます。70歳以上の高齢者でフレイルという体の力が弱くなってきた方の場合、もう少したんぱく質を多くしなければなりません。

つまり、必要なたんぱく質の量は、身長によって異なるのです。(考えてみれば当たり前ですが)

もちろん、かかりつけ医や管理栄養士に相談して行うことが望ましいです。


たんぱく質=食材の重さではない

専門的に食品や栄養価のことを学んでいないと、小中学校で「身体を作る食品」と習ったくらいなので、「たんぱく質=肉・魚・卵・牛乳」など、食材そのものの重さと思ってしまうかもしれません。

しかし、お米や豆類、野菜等、様々なものに含まれています。
種類・部位によって変わりますし、同じものであっても多少個体差があり栄養価は変動します。


たんぱく質制限の前に、エネルギーをしっかりとる

エネルギーをしっかりとらないと、たんぱく質制限をしても意味がありません。エネルギー不足になると、たんぱく質を壊してしまい、老廃物が多くなって腎臓に負担がかかるのです。


結論

たんぱく質の量は、栄養価を調べて計量しないとならないですし、実際行うとなると、大変なことが分かります。
また、自分に合った量のたんぱく質を摂る必要があります。


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