見出し画像

超絶フジロック2024体験記

忙しなく働く毎日の喧騒、満員電車に揺られながらある朝、俺はふとこう思った。
ーーーーーーフジロックに、行きてぇ…ーーーーーー


そう、音楽を愛する人なら誰しもが夢見るFUJI ROCK FESTIVAL。
筆者は去年初めて3日間通し参加をし、今年も連年3日間通し参加してきました。
もうね、超絶楽しかった。
その短い旅の思い出や色々気付いたことを興奮冷めやらぬ中備忘録的に書き記していきたいと思います。
マジで少しでも行きたいと思ったことある人は人生で一度は行った方がいいよ!!!!!!!!


・フジロック2024に向けて


今年のフジロックに向けてまず、去年のフジロックでの3日参加で感じた反省点を省みることにしました。
その中で大きく2つの反省点が浮かび上がりました。

去年の反省点その1
・・・深刻な水分不足


とにかく猛暑が続く昨今の日本、山の上で開催されるフジロックもまあ暑いこと暑いこと!!!そのとんでもない猛暑で汗は滝のよう、体内の水分なんて一瞬で持っていかれます。
その水分補給には屋台で売られている水やスポーツドリンクなどのソフトドリンクが主な手段になるのですが、売られているのは500ミリのペットボトルのみ。カラカラの体内を潤すのに500ミリなんて一瞬で、去年は常に2本同時購入していましたがそれを持ち歩くのがとんでもなく手間です…猛暑だからすぐに常温になるし…
そしてそのソフトドリンクを購入するためにももちろん並ぶ必要があり、待ち時間で予定が狂うことなんてのもしばしば。1本250円という出費もネック。

ということで、今年は水筒を持参することにしました。
買ったのはドンキホーテのプライベートブランドのやつ。確か2000円くらいのやつでした。
フジロックの会場には地下水を引き寄せている手洗い場が何箇所かあり、地下水のためなんと飲用可能!しかもキンキンに冷えてやがる。。
トイレ近くに基本備え付けられており、当然屋台のようにそこまで並ぶことはないのですぐに補充可能。もちろん量の制限もないので心ゆくまで喉を潤せます。保塩のタブレットを舐めれば電解質の補給もカバー可能。これのお陰で今回のフジロックは水分不足に陥ることはなく大変助けられました。。。
随時の出費も少なく、時間のロスも減らせたのでフジロックに水筒は必須です。
もちろん買ったソフトドリンクやお酒を入れても保冷のものなら常にキンキンのままで持ち歩けるので、なんにせよ必須レベルで有用なアイテムだと思いました!


去年の反省点その2
・・・体調管理


苗場スキー場という山の中を歩き回るフジロック、1日ならまだしも3日間フル参加をするとなるととても重要なのは体調管理。
去年は初日からフル活動で会場の端から端まで見たいものを見るために歩き回りました。翌日の事など微塵も考えずに。
そして2日目の朝、足(実際に地面と接する足の裏の部分)が痛くなりました。歩く時に違和感あるレベルです。
しっかりとクライミング用のシューズを買っていたのですが、やっぱり丸一日歩き続けるというのは身体が保ってくれなかったようです。。。
そうはいってもフジロック2日目も当然見たいアーティストを見まくるために歩き回ります。
そうして3日目の朝、ついに足が悲鳴を上げます。2日目の痛みが進行し、骨でも折れたかのように芯から痛みを感じ始めました。
気合いで動いていた2日目でしたが3日目は流石に歩くことによるダメージが我慢できず、結局満足に見て回ることができず消化不良で終えてしまいました…

この反省を活かすべく、今年は足へのケアを徹底。
シューズの中に別売りの衝撃吸収用の中敷きを導入。流石にこれ一つあるか無いかでも足へのダメージは変わりました。
そして見回るスケジュールも会場ごとの距離を意識しました。
会場距離の分類としては
[レッド/グリーン]

[ホワイト/ジプシー/フィールドオブヘブン]
という形で分類ができ、それぞれの塊間での移動が長距離になるので、それをなるべく減らせるようなスケジューリングを意識しました。
そして毎晩寝るまえに湿布を忘れず貼りつけました。寝る前はあれ?案外大丈夫かも?と思っても油断大敵。寝起きに体はダメージを自覚し始めます。
そういったケアを意識した結果、今回のフジロックでは3日間深刻な体調不良もなく満足に楽しむことができました!!!
ちゃんと体にとんでもない重労働を課す事を自覚し、しっかり体を労ってあげましょう。後悔先に立たず。

以上が大きな去年での反省点でしたが、そのどちらも今回カバーできその結果フジロックを遊び尽くすことができました!!
ぜひこれを見てくださっている方も参考にしてみてくださいね!


・フジロック2024の思い出



改めて今回のフジロックは前夜祭を除く3日間参加をしました。
そして筆者は今回、今年から新しくできた手ぶらキャンププランの「CAMP VILLAGE」に参加しました!

このCAMP VILLAGEのシンプルキャンププランを予約し、友人と2人で利用しました。
その気になる方は気になるだろうCAMP VILLAGE(以下キャンビレ)のことも含めて、思い出を1日ずつ思い起こしていきたいと思います。

一日目(2024/7/26)

2024/7/26当日、前日までにあらかたの用意を完了させ、午前4時過ぎに起床し東京駅よりAM6:36発の新幹線で越後湯沢に向かいました。
そもそもなぜ前夜祭に参加しなかったのか?というのは、キャンビレの利用が7/26~7/28の3日間だったためです。
つまり前夜祭(7/25)に参加すると初っ端から野宿確定です。
前述の反省点のこともあり、なるべくなら体力温存しておきたかったので泣く泣く前夜祭は断念…今後キャンビレ前夜祭から利用できたりなりませんかねぇ…?

話は逸れましたが特に混雑することもなく越後湯沢駅に到着。シャトル駅からのシャトルバスもスムーズに乗車して会場へ出発。このシャトルからの景色を見るとフジが始まるんだなってすっかりパブロフっちゃいましたね…

会場に到着後お決まりの入場門前全力写真撮影を終わらせたら、即会場の最奥を目指しひたすら歩き進めます。
何度も言いますが今回利用することになるキャンビレ、その場所は今まで会場の最奥だったオレンジコートの更に奥に位置しています。
なんなら人によっては一度も訪れることのないだろうオレンジコートの更に奥にまだスペースがあったのか…?!
そんなまるで人類未到の地に突入するようなワクワク感を胸に、キャンビレ入場口に到着します。

キャンビレ入場口

入場口にてリストバンドと交換し、そこからまた少し歩きます。
すると見えてきたのは、、、





?!?!?!

理路整然、ずらりと並んだテントの畑!!!
そしてよく見ると地面が緑一色…?
そう、オレンジコートの更に奥には芝地のサッカーコートがあり、そのスペースを利用してキャンプ地としているのです!

テントゾーン入口にあった素敵なモニュメント


そして自分達に割り振られたテントに到着し中を拝見…
中には人数分のバッグインベッドとフカフカのブランケット、ランタンがセットアップ済。サイトに記載のある通りです。

バッグインベッドは地面から浮いているので地面の影響受けず、見た目以上に寝心地良好です ブランケットもフカフカでした


そしてキャンプゾーンからまた少し登ったところにトイレ〜シャワー〜喫煙所ゾーンが。
どうやらBBQゾーンらしく、屋根と机椅子がある風通しよし眺めよしの休憩スポットになっていました。
またトイレは仮設に加えて施設に常設されたしっかりしたものが!
これはトイレ周りには少し潔癖なところがある筆者にとってはとても嬉しかったです。

休憩スポットからの眺め


などなど、一体どんなものが待ち受けているのかと正直戦々恐々しながら訪れましたが、結論キャンビレは大正解でした。
その理由は
・平地で移動〜睡眠が快適
・シャワー付近の休憩スポットが滅茶苦茶快適で気持ちいい
・朝一のガラガラなオレンジコートを堪能できる
・オレンジコートからの片道のシャトルバスに乗れるため朝一の会場内移動が楽
・夜は閉鎖後の閑散としたエリアを移動できるため帰宅時間が滅茶苦茶ロマンチックで楽しい
などなど、他にも細かいところもあるのですが昨年経験した通常のキャンプエリアと比べて良いところばかりでした。
確かに値段は張るかもしれない(シンプルプランは1人頭30000円)ですが、それに見合う価値は間違いなくあると思います。あくまで筆者個人の感想ですが、通常のキャンプエリアより遥かに快適でした。
遠方から来られる方やキャンプセットの用意が無い人にとっては快適なフジロック生活が送れるまたとないプランだったと思います。
運営さん来年も是非継続して下さい。

そんなこんなでキャンビレに荷物を下ろし、初日一発目はヘブンの渋さ知らズオーケストラへ。
ステージにはフラダンサー漁師アブストラクトな前衛ダンサーなど、統一感の全くないカオスな坩堝と化していました。
だけどそういうフリーダムで思い思いの動きをするという多様性を受容する姿勢、大共感です。
開幕を告げるには最高のごった煮アンサンブルが最高でした。

そして続けてヘブンで家主!!!!!
本当に素晴らしいバンド家主がフジロックで見れるなんて…と感無量の面持ちのままサイコーに楽しかったです。田中ヤコブのゆる〜いMCもよかったですねぇ…

続いてホワイトでTeddy Swims、グリーンでOmar Apolloの後King Kruleを横目にヘブンまで戻り初日個人的大目玉のGHOST-NOTEへ。
いやもうグンバツのファンクネス!!!!!
楽器のアンサンブルといい大振りだけどバッチバチなダンスといい目にも耳にも心躍る最高のパフォーマンスでした…

そしてまたレッドに戻りFloating Pointsへ。
鋭角な四つ打ちとここだというタイミングでドラマチックな展開を持ち込むその手腕、滅茶苦茶カッコよかったです。あそこまでハードコアなセットにするとは思ってなく度肝を抜かれました…

そして流れるように初日ヘッドライナーを飾るThe Killersへ!
演奏の堂々たる力強さ、楽曲の展開に対するアレンジ力、トリを飾るに相応しいアリーナロックバンドの姿がそこにはありました。やっぱり一味も二味も違いました。
途中で観客の男の子がステージに上がりドラム演奏をするという激アツ展開が!!!
その彼のドラムがバカ上手いこと。
観客を上げて一緒に演奏するというのはキラーズの恒例だったようなんですが、フジロックのトリのグリーンステージという人生においてこれ以上ない大舞台で完璧な演奏を見せつけた彼の胆力に最大限のリスペクトです。

そして初日は3日間の体力配分、また起床がめちゃ早の影響で眠気の限界が…
テントに戻りグッスリ就寝しました。
本当にキャンビレに戻るまでのボードウォークが素敵なんですよ。喧騒から離れていく道すがら、幻想的な世界に包まれながら穏やかな帰路に立ちます。


二日目(2024/7/27)


続けて2日目。流石に朝一のテント内は猛暑ながら、屋根つきの休憩スポットで木々の揺れる音を聴きながらチルします。
そして朝9時過ぎのオレンジコートに向かいますが、そんな朝早くに最奥のオレンジコートに到着する人もなく閑散としています。

待ち時間0でご飯が買えます ここでもコーヒー買って軽くチル

2日目もヘブンのトクマルシューゴを見つつジプシーのケロポンズも拝見。大人も子供も、おねーさんも。な演奏に恍惚な気持ちになりました…

そしてレッドに移動してAngie Mcmahonのアメリカーナを感じつつグリーンのTHE LAST DINNER PARTYへ。
いや、音源よりメッチャカッコいい!!!
ライブではキュートな女性陣がタフな演奏を奏でる、とても逞しいロックバンドに感じました。ランナウェイズを彷彿とするような…
そして後半にブロンディのカバーを披露したことで大納得。このバンドはパンクの精神性を持ちながらメジャーに殴り込みをかける1級のアリーナロックバンドなんだと。
滅茶苦茶印象が変わりました、是非ライブを体験してほしいバンドだと思います。

続けてレッドのGLASS BEAMSへ!
極上です。
もうとにかく艶かしいグルーヴをこれでもかと提供してくる恍惚な時間でした。
クルアンビンのような土着サイケの系譜でありながら、より明確にロックのダイナミズムを取り込んでいるバンドだと感じます。本当に最高でした。

そして2日目の大本命NONAME!!!!!
もう最高でしたよ本当に、語彙力が死につつありますが、、
彼女は生粋のラッパーです。メロウなバックに合わせる畳み掛けるリリックの数々、そして曲間のMCですら常にグルーヴしているそのポテンシャルの高さがハンパじゃなかったです。
甘いトラックだけ意識しているとぶっ飛ばされる肉体的でハードコアなディーバ。めっちゃカッコよかったです。

そしてグリーンでBeth Gibbons!!
立ち振る舞いの不安定さ、常人では思いつかないリアルアシッド・チェンバーな曲の数々。彼女は本物アウトローだと強く感じました。
そういう社会から外れた人間こそが芸術的な作品を創り上げることができると強く再認識させてくれました。

続いてホワイトに移動してSAMPHA!!!!
今回のフジロックは甲乙付け難いライブばかりでしたが、個人的ベストアクトはSAMPHAだと思いました。
肉体的に血湧き踊る人力ドラムンベースなドラムに重ねる幻想的なメロディとコードワーク。
ジャズやソウルやエレクトロといったジャンルの垣根を超えた美しさの結晶がそこにはありました。
サンファの作る音楽は本当に新しい概念だと感じます。

そして2日目のヘッドライナーのKRAFTWERKへ!!!
ジャーマンテクノの重鎮いまだここに有りという圧巻のパフォーマンス、激シュールな映像と合わさってやっぱりドイツの音楽って最高だな…という気持ちで満たされました。
無感情で揺れ動き続けることのトランシーな多幸感。それは彼らが見出したものなのです。

2日目もヘッドライナーを見て早々にテントに退却。3日間全力で楽しむなら深夜まで無理はしない、今回はそれが本当に功を奏したと思います。


三日目(2024/7/28)


3日目も快眠の末心地よく起床、2日目同様に雄大な自然に包まれながら朝の爽やかさを満喫します。

ただやはりシャワーのみならずお湯に浸かりたいという気持ちが強くなり、会場外のささの湯という温泉まで向かいました。
濃厚な濁り湯を堪能し、最終日の体調を万全にし会場に向かいます。

ひと足遅れて一発目はグリーンのRUFUS WAINWRIGHT!!!
雄大な苗場の自然をバックに、広大なステージでたった1人で伸びやかな透き通る歌声を弾き語る彼の姿はとても美しかったです。
歌の持つ力は本当に偉大だと思います。

苗場食堂に移動しおとぎ話と個人的3日目ハイライトの片想いへ!
片想いをフジロックで見れる日が来るなんて…もう歌って踊りまくりました。
片想いは純真無垢という言葉がぴったりな最高のバンドなんです!!今後も絶対見に行こうと心に誓いました。


そしてレッドに移動し、WEEKEND LOVERSへ。
LOSALIOSとThe Birthdayが彼のために集まり共に演奏をするプロジェクトWEEKEND LOVERS。
いやーやっぱりねー…バースデイの演奏になると途端に彼が居ない事を実感してしまって…
どうしようもない気持ちにもなったけど、自分たちは自分たちでこれからも音楽を楽しみ続けるしか無いんだなと、意志を新たにしました。
本当にありがとうチバ…

ご飯や酒を嗜みつつホワイトのThe Jesus And Mary Chainへ!
ただただディストーション音の壁と素直なメロディに包まれる多幸感…個人的にジザメリはギターポップバンドなんです。
歴代のジャケットがサブリミナル的に映し出されるビジョンを眺めながら音に包まれる時間は至福でしかありませんでした。
(途中に出てきた女性は一体誰だったんだ、、?)

そのままヘブンに向かいYIN YINへ!
サイコーにハッピーなエキゾ・ファンク、3日目の極上グルーヴ枠です。もうずっと笑顔で踊り続けてましたよ!
あとメンバー皆絶対めっちゃいい奴ら。異国の地で盛大な歓声を受ける彼らの気持ちも思うとグッときまくりました…!

一瞬ホワイトのtoeを目にしつつ、引き続きヘブンでMetersの熟練のニューオーリンズサウンドを堪能し、再度ヘブンへ赴きKIM GORDONへ!
インダストリアル、グランジ、ノイズをひっくるめた最先端のエクストリームサウンドがこれでもかと爆音で打ち鳴らされるステージング、ドチャクソカッコよかったですよ。ずっと頭振っていました。
そんな現役バリバリの音を鳴らしていること、そしてミニスカにタイツというセクシーさを平然と見に纏うその様はマジで痺れました、、、

そして最終日のヘッドライナーのNoel Ghallagher's High Flying Birdsへ。
遂に初対面のノエル兄貴…一曲ごとにギターを取り替えながら普遍的なメロディを口ずさむその様は伝説のロックスターというより近所のカッコいい兄ちゃんみたいでした。褒めてます!
歌とギター、余計な装飾なく染み入る曲たちを聴いていると彼は本当に音楽を愛し、そしてこれで良いんだよと音楽の素晴らしさを再認識させてくれます。
そしてアンコールの最後に演奏されたDon't Look Back In Anger。最高の曲と大勢の音楽好きが一丸となって大合唱をする様は想像していたよりも遥かに感動的な光景でした。
音楽の素晴らしさを胸にしかりと刻みつける、フジロックの最終日を飾るに相応しいアーティストでした。ありがとう…

そしてホワイトのTurnstileの観客を上げられるだけステージに上げる歴史的な瞬間のようなステージを拝見したのち、オアシスで流れ続けるDJに合わせ踊りまくり、疲れ果てるまで遊んだ後は眠気を吹き飛ばすように踊りながらテントへ帰宅。
そうして今年のフジロックは無事に終了とあいなった訳でした。

帰りのボードウォーク途中のオブジェクト



最後に、今年のフジロックはSZAやRemi Wolfのキャンセルもあり、レパートリーが弱いと言われていたりしていました。
でもそんなことは全く無いと断言します。
今年のフジロックも最高でした。
なによりフジロックの良さは音響の良さだと思っています。
あの音響で鳴らされる一流のミュージシャン達の演奏を広く深い自然の中で堪能できる、それこそがフジロックの価値だと思います。
例え知っているアーティストが少なかったとしても、きっと感銘を受けるようなアーティストに出会える。
この場所以上に最高のリスニング体験が出来る場所はそうそうありません。
少しでも音楽を聴いて楽しむ心をお持ちの方は是非、フジロックへ。
忘れられない思い出になることを保証します!!!!!
皆んなも行こうフジロック!!!!!!!!!!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?