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成人式不参加組の備忘録。

5年前の成人式の日。主役の年齢だった私は、女子高生と買い物をしていた。道中で着付けに向かう同級生に遭遇した時には、とても驚かれた。成人式に参加してそうだもんね、私。

友人に恵まれた人生を送ってきているつもりだし、周りも同じように見えていると思う。『友達の多い』私は、広く浅く分け隔てなく。だからと言って、予定を約束をするような・されるような特別な友人はいない。でもきっと、当日行けばフラフラとみんなと喋っていたと思う。

高校卒業が近づくと。どこから入手したのか、振袖のDMが郵送されてくる。2年以上先のことを考えなければいけないことが嫌になって、その時から固い欠席の意志。周囲の友達は、既に振袖や前撮りの予定まで考え始めていて正直、引いてしまっていた。

値段にもびっくりした。両親が出してくれるのか、自費なのか。そんなことも分からなかったけど。時間とお金のことを考えると、億劫だった。

スーツを着て参加するほどの意志もなかった。先に書いた通り、広く浅く。たまに深くな人生だった。それぞれの卒業の節目で、私のことなんか忘れてくれて良い。思い出される・関係が再開するきっかけがすごく嫌だった。あと、振袖の中、スーツを着る少数派になりたくはなかった。

参加しないと言うと、続いてくるのが『前撮りは?』の一言。前撮りもしていない。着物を着たいという願望もなかった。

やっぱり世の中は、成人式に参加することがメジャーなんだなぁ。接客のバイトのシフトは休み希望を出した。連休に働くのが大好きだったけど、良い職場だったから気を遣ってくれそうで。久しぶりの祝日休みを、それまで予定が合わなかった年下の女の子と遊ぶ日にした。

2022年。久しぶりに成人式について話した。

当時は何とも思ってなかったんだけど。自分の姿が誰かの写真に残るのがとても嫌だな。卒業アルバムとか、この世の中から消えてくれないかなぁ。

自分一人が写っていて、それを自分で持っている分には良いけど。プロの人に仕上げてもらうメイクやセットを施してもらっても、醜い姿なんだろうなと現実を受け入れてから。どうかどこにも残らないでほしい。そんな気持ちを知らない間に持っていたことに気づかされた。




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