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聖母病院 産後ケア利用レポ 2024

2024年5月に東京都新宿区にある聖母病院で出産&産後ケアを利用した際のレポートです。


この記事はこんな人向け

・産後ケアを利用しようか迷っている 
・産後ケアのメリットを知りたい
・聖母病院の産後ケアを詳しく知りたい

産後ケアって?

聖母病院の「産後ゆったり入院」という名称の産後ケアは、通常5日程度の出産入院後も、入院を継続してケアしてもらえるサービスです。最長6泊7日利用できたので、私は6泊7日で利用しました。
※聖母で出産した方のみ利用できます。

ケアしてくれるのは助産師さんで、産後ケアには医師による診察などは含まれていません。
(出産入院→産後ケアへの切り替わりタイミングで、助産師さんが「出産入院終わるともう薬とかももらえないので、欲しいものがあれば全部最後の診察で先生に伝えること!」と念押ししてくれた)。

結果的にとても利用してよかった!ので、この投稿を書いてみることにしました。入院前の準備にもお役に立てば幸いです。

!ご注意!
以下は出産した2024年5月に聖母病院でのことを、思い出せる範囲で記録したものです。他の病院とは内容が大きく異なることもありますし、利用する時期でも微妙に違うと思いますので、ご注意くださいね。

そもそも…利用した理由

・区の補助
・両親・義理の両親ともに頼りづらい状況
・夫が育休取得するものの家事に不慣れで、食事をちゃんと作ってもらえるか心配(&洗濯がよれよれのまま干されているのを見たりして、モヤモヤしたくなかった(笑))。
・上の子がおり、自宅だと常にママコール。
物理的に離れることで、強制的に心身の回復と赤ちゃんとの時間に専念できるようにしたかった。
・上の子の嫉妬を気にせずに、赤ちゃんを猫かわいがりしたかった。

・上記の不安を、妊娠中の早期から解消しておける安心感

何をしてもらえるの?

ありがたかったと感じた順に書きます。

1.赤ちゃんをいつでも預かってもらえる
とにかく夜間通しで眠れること!
会陰を縫合しましたが、治りが早かった気がします。
ぐっすり眠れているためか、赤ちゃんがより可愛く感じました。

第一子のときは、実母にお世話になりましたが、「家事はやってあげるよ、赤ちゃんの面倒はママでみてね」だったので(それでももちろん感謝していますが)、夜間ほとんど眠れず辛かったので。

産後ケアでは赤ちゃんを預けるときに一度も嫌な顔をされなかったのが嬉しかったです。

2.野菜たっぷりの美味しいごはんが3食
カロリーと栄養が計算された3食!
毎日安定して楽しみがあること=「心の栄養」でした。(赤ちゃんじゃないのかい。笑)

野菜のおかずが大好きな私。ほうれん草の白和えなどの野菜の副菜が毎食2品はついており、嬉しかったです。

ちなみにふりかけが必須アイテムと噂に聞いていたので、鮭フレークまで持参しましたが、私は野菜のおかずで白ご飯をかき込めるタイプ(どんなだよ)だったのでほとんど使わずでした。

3.助産師さんによる授乳指導&体調チェック

毎日担当の助産師さんがついてくれて、3時間おきに病室に様子を見に来てくれます。小さな不安が芽生えても(乳腺炎の予兆なのでは?とか)、タイムリーに相談できるのでスッキリ!

・授乳指導
胸の状態をじかにチェックしてくれて、乳腺炎になっていないか、分泌は十分かなどみてもらえ、咥えさせ方のコツなどもアドバイスしてくれます。
授乳タイミングも相談させてもらえるので、生活リズムの確立にも。

・適度な会話相手
気持ちが落ち込んでいないかケアしてくれます。
この時期って気持ちのアップダウンも大きいので、「産婦の困りごと」を熟知してくれている助産師さんと会話することが、安心感&いい気分転換にもなっていました。(第一子のとき、実母や夫だと心理的距離が近すぎ&無理解でイライラすることも経験していたので)

4.地味に辛いタスクからの解放
・赤ちゃんの服のレンタル
聖母では体重計の横に赤ちゃん服がおいてあり、いつでも自由に持っていけるようになっていました。

自宅だと、おしっこやうんちで赤ちゃんの服が汚れると「また洗濯しなきゃ、漂白しなきゃ」とテンション下がるし、産後のボーっとした頭で「次に汚れたら着替えの枚数が足りないかも?」という心配もしなくていい。
とてもよかったです。

・ミルクを作って持ってきてもらえる(自分で計量しなくていい!)
・パジャマ、タオルがレンタルで使える(朝の洗顔、夜シャワーに1枚ずつタオル使うと案外枚数が必要なので)

産後ケアの一日の過ごし方は?

下記はあくまでも、わたしが落ち着いた生活リズムです。
他の方の様子をみていると、24時間母子同室している方も、体調の都合などで常に預けている方もいて、フレキシブルなようでした。

6:30 洗顔してから赤ちゃんを新生児室にお迎えに行く→授乳
7:00 朝食
9:30 授乳→ミルク 
※10:00~14:00の間は助産師さんが沐浴に連れて行ったりで赤ちゃんを見なくていい日も多かった。30分で帰ってくることもあったし、2時間くらいかかってフリータイムを楽しませてもらうことも。お風呂の空きによるみたいでした。
11:30 授乳→ミルク
12:00 昼食
15:00 授乳→ミルク
16:00 面会 ※面会は14:00-17:00の間です。
17:30 授乳→ミルク
18:00 夕食
20:00~21:00頃 授乳→ミルク→新生児室に夜間預ける
21:00~22:00 就寝準備 シャワー、明日の予定確認
22:00 就寝

空き時間が多そうに見えるのですが、授乳前におむつ替えもあるし、身体が疲れていていくらでも仮眠したかったので、一日はあっという間に過ぎました。

午前中は助産師さんが授乳前後の体重を測ってくれて、母乳を飲みとれている量から計算したミルク量の目安も教えてくれます。

退院日はランチまで含まれており、15時までに退院することになっているようです。私は家族の都合で11時に退院しました。

実際に聖母の産後ケアを利用する方向け

ここからは聖母病院の細かい情報です。
病院が発行するガイドブックの補足としてお読みいただければ。(むしろ基礎情報としてガイドブックがないと理解しづらいかと思います、文才なくてスミマセン!)

部屋について


事前に部屋を検討するための情報が少ないと感じていたので、長いですが以下記録しておきます。

大部屋の物音などはお互い様だとは思いつつも、鼻炎で夜間横になると咳が出る体質のため個室を希望していました。

わたしは、3タイプの部屋を使いました。
産後すぐ:個室希望するも空きがなく、大部屋へ
出産入院中:新館トイレ共用の個室
産後ケア:本館トイレなし個室

新館は分娩室、ナースステーション、大半の病室、デイルーム(自販機&給茶機)がある棟。

本館は1930年代に建てられた由緒ある建物です。
本館から新館への移動はエレベーターを使わねばならず、毎回助産師さんに頼む必要があり、新館の主要機能まで歩く距離が長いです。

となると本館は避けようと思うのですが、実際部屋を移ってみると、結構設備が整っていてよかった点も多かったのです。(後述)

(補足:本館を産後1日2日目の産婦さんが使うのは酷なので、産後1週間ほどたっている産後ケア個室希望者に本館を充てているのは合理的と感じました。)

それぞれの部屋の設備・メリデメ的なこと

※ざっくり記憶の範囲です。正確な情報は病院できいてくださいね。

【新館 大部屋】

○ナースステーション、デイルーム、新生児室に近い
○他の人の会話が聞こえて情報も入ってくる
「産後3日目はこういう予定が入るのか~」とか「ミルクって部屋まで配達してもらえるんだ」とか参考になる

×気を遣う  咳をするときとか
×洗面台が隣との共用 
音や水の飛び散りなど気を遣うから共用トイレで顔洗おうとしたら、トイレはお湯がでないので断念。春でも水で顔を洗うのはちょっとな…という水温だったので冬はもっとだと思います。

×冷蔵庫、テレビなどがない

【新館の個室】
新館本館にかかわらず個室の数が少ないので、waitingになることが多そうです(わたしはそうでした)。
新館には、トイレが隣室と共用の部屋と、専用トイレとシャワーつき部屋の2タイプありますが、後者はそもそもの部屋数が少なく空きがないことが多そうです。入院前はどちらにしようか迷っていましたが、実際は空いている個室に入らせてもらう感じでした。

○主要機能に近い
○面会の時間が長めにとれる(個室ゆえに)
○テレビ、冷蔵庫 
冷蔵庫はツードアで、下段が冷凍庫のタイプ。アイス入れてました。
○トイレ
洗面台はお湯が出る
ドライヤーが付いている
シャワー室で他の人と並んでドライヤーするのはなんとなく気づまりだったので、トイレでささっと乾かせるのはよかったです。
×隣室と共用なのでトイレを長時間占領しづらい。時間がかかるときは、通常の共用トイレを使っていました。

補足:トイレ隣室共用ってどういう仕掛けになっているんだろう?と疑問でしたが、
・トイレ内側に身障者トイレ同様の施錠ボタンがあり、両方の病室のドアが施錠される
・トイレドアの外側にはアナログな鍵が外鍵としてついており、隣の人がトイレ経由で自分の病室に入ってくることはない
というカラクリでした。
ちなみに施錠の機械音やドアの開閉音で隣の人が今トイレに入ったなというのは気が付く感じです。

【本館の個室】
○部屋が広い
○テレビ、冷蔵庫
○ソファ、洗面台&鏡、ドライヤー、湯沸かしポット
湯沸かしポット便利!給茶機で何回も取りに行くのが面倒だったので、部屋の湯沸かしポットで一度に600㎖沸かして白湯を飲みまくれるのはよかったです

○この本館個室にトイレはないが、すぐそばに共用の身障者用トイレがあり、赤ちゃんのコットをつれて入れる。
昼間は母子同室していたのですが、赤ちゃんから目を離すときは誘拐等防止のためナースステーションに赤ちゃんコットを預けなければなりませんでした。
新館だと広いトイレがなかったので時々預けていましたが(1つあったかもしれないけど本当に産後間もない方が使うことが多そうだったたので遠慮)、本館のほうの広いトイレは、いつも空いていたし、預ける必要がなくよかったです。
産後はいきむのが怖いのでトイレに時間がかかるのです。。

○主要部から離れているので静か
本館の収容人数がおそらく5名程度、新館は大部屋もあって数十人。
ひっそりとしてます。
※夜寝るのが怖い人は新館がいいかもです

×新館への移動が不便(これに尽きる)
×本館にもシャワーはあるけど古い。バスタオルやパジャマも置いていないので結局新館に取りに行かないといけない→新館行くなら新館のシャワーを使う。(結局、本館シャワーは使い方がよくわからなくて1回も利用せず)

持ち物について

あってよかったもの
・タオルケット
これ書くとお世話になった助産師さんから患者特定されそうですが(笑)
陣痛に耐えるときに握りしめるために持参。
使い慣れたブランケットって落ち着きません?(恥ずかしいけど)

汚れてもいいように家の一番ボロボロなタオルケットを持って行ったので、客観的に見たら変な人だったかも。。

高さ調整しやすいクッションとしても機能していたし、眩しい時は目の上にかけてアイマスク代わりにしたり、ベッドの上にU字型において円座クッションにしたり。
分娩室で産後待機するときもかけてもらえたし、暑がりなので病院の羽根布団は暑すぎたときにかけたり、結構使えるんです…

・熱湯OK素材のストローマグ
部屋のところに書きましたが、本館個室の湯沸かしポットからそのままお湯を入れられたので重宝していました。ただし熱湯をストローで飲むとやけどするので冷ますことを忘れずに…

私はこれを使っています
帰宅後も夜間授乳後の水分補給の必須アイテムです。倒れてもこぼれなくて、片手でワンタッチで開けられるところが気にいってます。カバンの中だと若干漏れますが。。

・旅行用シャンプー類
産後ケアに入るタイミングではアメニティの追加はなかったので、毎日シャワーを浴びていると足りなくなります。
あとアメニティに入っているシャンプーはキシキシするので(トリートメントすれば大丈夫だったけれど)、そのへんも好みあるかもしれません。

・赤ちゃん用ボディクリーム
元々Natural Scienceのものを愛用しており、自分用にも赤ちゃん用にも使っていました。沐浴はしてもらえるのですが、保湿クリームはつけてもらえないようだったので。
おむつかぶれしたので、おむつ替えの都度、塗っていました。

・産褥ショーツ
産後ケア中も助産師さんに傷を見てもらうことがあったので。
わたしはショーツ型の生理用ナプキンを使っていました。漏れる心配はなくていいけれど、助産師さんにみてもらうには不向きでした。

・付箋&ペン
次の日の予定をちょっと書いておいたり、伝言をかいておくのにも使いました。iPadもAppleWatchも持参していたけれど、産後すぐはデジタル画面が目につらい時があったので。

いらなかったもの
・延長コード
コンセントがベッド上部についていたので。


まとめ

詳しく書きすぎたかもしれませんが、私は産後ケアを利用してみて、想定していた以上に「使って良かった!」と感じました。
自分の心身のケアができると同時に、助産師さんとの会話で産後の母乳育児の知識も深まり、素晴らしいスタートが切れます。

費用については、各区の補助や医療面による変動もあるので詳しくは書きませんでしたが、無痛分娩+大部屋1泊+個室19,000円×4泊+産後ケア代金(含む個室差額)8,800×6泊7日の利用で、直接支払い制度50万円をさしひいた金額として約68万円を病院で支払いました。

聖母の出産のプロセスや食事などは他の方のブログに詳しいので割愛しましたが、すべてがハイレベル。ベテランの女医さんは内診が上手なうえにフレンドリーですし、助産師さんも知識が豊富で温かい方ばかりで。第一子もここで産みたかったと思うくらいです。

この記事がこれから聖母で出産される方のお役に立てば幸いです。

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