一粒の種から広がる物語 【カラモジャ日記 24-03-07】
マニャタ*をくぐると、早朝から満を持して集まってきた住民たちの姿があった。乾いた牛皮の絨毯の上で、リーダーの女性が今シーズンに販売した野菜の売上を数えている。他のメンバーはそれを取り囲むように座って、積み重ねられた現金をまじまじと見つめていた。
(*マニャタ:カラモジャの人々が暮らす木塀に囲まれた小屋。木塀の隙間にある背の低い入り口をくぐるようにして敷地の中に入るのが通例)
乾燥して海老せんべいみたいになった牛皮の絨毯の上では、大量の札束やコインが焼けつくような太陽