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40歳、韓国でオンマになりました 第3回:初めての妊娠はコロナ禍とともに/木下美絵(仕事文脈vol.19)

「何としてでも感染しない。ただもうそれだけ。」

妊娠中に日記がてら投稿していたSNSを見返していたら、こんな悲壮な決意が書いてあった。日付は2020年8月。その3か月後に出産したから、妊娠後期に入った頃だ。
韓国のコロナ禍は2020年の年明けにさかのぼる。1月下旬に初めて感染者が確認された後、翌月には南東部の都市・大邱(テグ)にある新興宗教団体で大規模な集団感染が発生。日を追うごとに100人、200人、500人…と瞬く間に感染者数が激増し、「これはただごとではない」という不安や恐怖が人々の間に立ち込めていた。

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