見出し画像0227

「山中カメラ現代音頭集 Shall we BON-DANCE?」出版に寄せて

皆さんこんにちは。
現代音頭作曲家の山中カメラです。
本日は私(私たちの)の書籍の記念すべき発売日です。

実は本の制作にあたり、私自身の作業は微々たるものでした。
とてつもない時間をかけて、天才たちに魔法のような仕事をしていただきました。本日はこの場をお借りて、この奇跡のような本作りに携わって頂いた方々への感謝を綴らせていただこうと思います。

今から5年前の2015年、私は死の淵にいました。
原因不明の自己免疫疾患で2ヶ月の入院。退院しても一向に体調は良くならず悪化の一途を辿りました。24時間続く激痛で食べ物を取ることが出来ず、投薬と栄養剤のみの生活で日々やせ衰えていく体。
恐怖と不安しかない寝たきりの日々が1年間続きました。

そんな最悪の状況を見て「山中が死んでしまう。今までの仕事をまとめて世に出さなければ」と思っていただいたのが長年私の仕事を側で見ていてくださった画家の海野貴彦さんでした。彼がプロデューサーとなり、それに賛同するかたちで素晴らしい天才たちが本づくりのために集まってくださいました。

編集長の楠見清さん(元美術手帖編集長)、書籍デザイナーの小池俊起さん(鬼才)、ポスターデザインの関川航平さん(この本に付いてるポスター写真じゃなくて絵なんですよ!)、編集・校正・イラストの町田紗記さん(膨大な仕事量をコンピューターのようにこなしていただきました)。

(※この他にも、英訳の金子千恵さん、韓国語監修のすずきのりこさん、振付イラスト監修の渡邉麻衣子さん、序文を書いていただいた芹沢高志さん、帯を書いていただいた大友良英さん、CDのマスタリングをしていただいた葛巻善郎さん、ミックスをさせていただいたVillage Hototoguiss Studioさんなどなど本当に沢山の皆様)

このメンバーで本作りが行えたことは本当に奇跡でした。
「本を出版する」という新しく生きる目標が出来たためか、2018年位から徐々に私の体調も回復していきました。

先ずはプロデューサー海野貴彦さんの采配のもと、膨大な時間をかけて会議を重ね、クラウドファンディングを立ち上げました。
今までボンダンスを制作してきた土地々々から、温かい応援の言葉とともに日々続々と沢山のご支援が集まり、胸が熱くなる思いでした。
それぞれの土地で出会った懐かしい人たちの顔が思い浮かんで本当に有り難かったです。

お陰様で目標以上の金額が集まり、念願の本造りをスタートさせることが出来ました。
各人の天才的な才能と職人的な技術により、膨大な時間をかけてそれはそれは素晴らしい本が完成しました。
(※ファンディングにご協力いただいた皆様も誠にありがとうございました)

過去の作品の内容については、正直恥ずかしい部分もあるのですが、奇跡のような制作チームの皆さんに魔法をかけていただきました。
自分で何回読んでも面白いです!
どこに出しても恥ずかしくない、本当に素晴らしい本です。

当初私たちが本を作るにあたって掲げたスローガンに「100年後も残るCDを作る」ということでした。ストリーミング全盛のこの時代にあえてCDを出すとはどういうことか?という哲学がこの書籍全体のテーマです。

見どころは、、
・プロデューサー 海野貴彦による総合ディレクション
本が2冊、CD、ポスターという豪華な内容。読み物と実用的な振り付け、楽譜がそれぞれ楽しめる。

・編集長 楠見清による文章
元美術手帖編集長による読みやすく臨場感のある文章。

・ブックデザイナー 小池俊起によるかっちょいい装丁。
紙質、インクの色など細部までこだわり抜いた所有欲を満たす物としての存在感。

・美術作家 関川航平によるポスター
ボンダンスを実際依頼するにはどうすればよいかを、図像と鮮やかなキャッチコピーで表現。

・絵描き 町田紗記による振付イラスト
普通の踊り方図解にとどまらない、ストーリー性と地域性のあるキャラクターたち。是非コピーしてご活用ください。

・音楽制作スタジオCMpunch葛巻善郎によるマスタリング
有名アーティストを数多く手掛ける音の職人による緻密なマスタリング。お祭り会場などの大きなスピーカーでかけても、iphoneのイヤホンで聞いても良いオールラウンドな音にチューニングされています。

などなど、、

この本と共にこれからは関わっていただいた方々の恩返しが出来るよう
益々精進していきたいと思っております。

このような特殊な本を出版していただくことを許していただいたタバブックスの宮川真紀さんにも改めてお礼申し上げます。

是非CDを聞きながら楽しんでお読みください!
一人でも多くの皆様に手にとっていただけますよう。
ありがとうございました。

現代音頭作曲家
山中カメラ

写真0227

写真撮影:吉永ジェンダー


お読みいただきありがとうございます。サポートいただけましたら、記事制作やライターさんへのお礼に使わせていただきます!