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【寄稿】自分の行なっていることは抵抗なのだろうか/神 輝哉「保守的な空気を変えていく 各地で起こる抵抗の実践」(仕事文脈vol.23)
保守的な空気を変えていく 各地で起こる抵抗の実践
ジェンダーギャップ指数ランキングが過去最低となり、伝統的な家族観はかたくなに維持され、弱い立場に置かれている人を「自己責任」の言葉で追い込んでいく。保守的な価値観が習慣となって社会を覆う中、自分の周りから変えていこうとする人たちがいる。性教育、セーファースペース、社会的マイノリティの権利と可視化、困窮者支援のシェルター、市民と行政をつなぐ……不可視化されている人の側に立ち、自分の街を、誰もが生きやすい場所にするために問題提起をする、6組6通りの実践。
元々、並びの二棟をゲストハウスとして運営していたのだが、2021年にそのうちの一棟を改修し、Seesaw Booksという書店を始めた。
その一年半くらい前から、書店に先駆けて同じ建物を使って住まいを失った人を受け入れる為のシェルターを始めていた。Covid-19の影響により発令された最初の緊急事態宣言を受けて、24時間営業だったネットカフェを住まいにしていた人が難民化しているというニュースを見た時にことが最初のきっかけで、都内のみならず都市圏は同様のことが起こっているかもしれないと思った為だ。ガラ空きとなってしまった宿が役に立つかもしれないと思い立ち、1999年よりホームレス支援を行なっている団体の「北海道の労働と福祉を考える会」に連絡をし、その1ヶ月後にはシェルターとして稼働を始めた。
様々な人たちを受け入れていくうちに継続の意志が固まり、そのためには収益事業が必要だということで興したのが、Seesaw Booksだ。
あまり類を見ない試みだった為か、シェルターを始めてから地方紙や、webメディアにインタビューされる機会が増えたのだが、一番困ったのは「なぜシェルターをやろうと思ったのですか?」という質問だった。
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