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無職の父と、田舎の未来について 第2回 「田舎の未来」を考える・オープントーク 文/さのかずや(仕事文脈vol.2)

「田舎の未来」ブログには、200件を超えるコメントやメールが寄せられたという。実際に地方の仕事の現場の声も多く届いた。それなら、集まっていろいろな意見を聞いて話し合ってみてはどうだろう、と企画したのがこのオープントーク。「自分の故郷に住むということ、自分で働いたお金で生きるということ、そういうことを「答えが見つからないから」「みんなそうだから」という理由であきらめていいのか」といったテーマを、地方・田舎・仕事について前向きに取り組んでいる方々の話を聞き、参加者とともに「田舎の未来」について語り合いました。

パネリスト
佐野和哉   (大学生/「無職の父と、田舎の未来について。」ブログ筆者)
𢰝木崇史   (一般社団法人まちの誇り代表理事)
北村奈七海  (島根県隠岐郡海士町役場勤務) *Skype参加
児玉光史     (株式会社地元カンパニー代表取締役)
進行 宮川真紀 (「仕事文脈」発行人)

「都会にも仕事ねーよ」みたいな
コメントがけっこうついた

ーブログでは「諸々できない人に仕事はあるか」「そういった仕事を田舎でできるのか」「そういった仕事に限らず都会から田舎に仕事を流すことはできるか」という三つの問いかけがありました。
佐野 最初この質問をしたとき、都会に仕事があるっていうふうに僕は思ってたんです。それを田舎に流せればもっといいんじゃないかなって。でも「都会にも仕事ねーよ」みたいなコメントが結構ついて、そうなのか、と。僕の地元では、仕事を探しに都会に行くというのが当たり前だったんですけど、都会でもそんなにないみたいなことを言われたので、都会から田舎に流すというよりも、田舎でお金を回すとか、田舎にお金を持ってくる仕事を作るとか、そういうことなのかなと思うようになりました。
𢰝木 僕がけっこう感じているのは、これからもっと都会の仕事がなくなるんじゃないか、ということです。大企業がリストラしている話はよく聞くと思いますが、そういう中で逆に地方で経済を作っていかなきゃいけないんじゃないかと、都会に行った人間として思っているし、その可能性はすごくあるんじゃないかと思っているんです。気仙沼もそうですけど、地方には一次産業とか、いい素材ってほんとにいっぱいあるんですよ。それをしっかりと商品化したり、プロモーションして、都会を経由せずに海外に発信するとか、やろうと思えばすごい仕事になるはずなんです。いい素材をちゃんと残しながら、今まで仕事になっていなかったところを逆に作っていけば、可能性は地方にこそ秘めてるんじゃないかなというのが僕の意見です。

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