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ビバ! ながらメディア 〜ほどほど集中、ほどほど休憩〜(仕事文脈vol.18)

音声版TwitterともいわれるClubhouse、すっかり定着したPodcastやオーディオブック、リスナー数が増加中というラジオ……リモートワークの増大とあいまって音声メディアが盛り上がっている様子。話し声があるほうが集中できる?できない? 作業時間の目安になる? ジョギング中こそ情報が頭に入りやすい? 自分にとってちょうどいい「ながらメディア」を掘り下げていったら、三者三様の意外な集中力/リラックスのさじ加減が見えてきた。(構成・文/丹野未雪、編集部)

プロフィール

岡澤

岡澤創太(おかざわ・そうた)
一級建築士。1984年生まれ、千葉県流山市出身。武蔵野美術大学造形学部卒業。2018年AAOAA設立。TBSラジオの爆笑問題カーボーイをきっかけに10年程前からラジオを愛聴。
radikoを愛用しつつノイズ混じりのアナログラジオで聴くのがやっぱり好き

安達

安達茉莉子(あだち・まりこ)
作家。政府機関での勤務、限界集落での生活、英留学など様々な組織や場所での経験を経て、言葉と絵による作品発表をおこなう。『私たちにはことばが必要だ フェミニストは黙らない』(タバブックス)装画を担当。2020年、『消えそうな光を抱えて歩き続ける人へ』(ビーナイス)を出版。
昨年刊行した詩集は、一度自身で読み上げた音声を歩きながら聴き、言葉を完成させた

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佐野和哉(さの・かずや)
1991年早生まれ、北海道遠軽町出身。広告代理店勤務などを経て、2020年に北海道札幌市にて株式会社トーチを設立。メディアやコミュニティを絡めた事業開発・ブランド開発を行っている。
集中作業への切り替えは和ろうそくを灯すこと。知人でもある近江の手造り和ろうそくの老舗「大與(だいよ)」を愛用

■強制的な速読的体験

岡澤 私はコロナ前から家でも仕事をしていて、ラジオをよく聴いています。TBSラジオを24時間つけっぱなしにして、時計代わりにしたことも。同じ「ラジオ番組」であっても、Podcastとかタイムフリーとか、どのメディア、サブスクで聴くか選択肢が増えてきましたよね。以前は聴き流すにはちょっとしんどいテンションというか、仕事に集中しにくい番組になるとオフにしてたんですけど、集中しやすい番組を選んでタイムフリーで聴きながら仕事したり。この数年サービスが増えて、ラジオとの付き合い方に変化があるなと感じてます。

安達 私はコロナ後に聴くものがすこし変わりましたね。去年の5月にコロナの影響で勤め先がなくなったとき、同時にマンションを出ることになったんです。急遽、妹夫妻の家に住むことになり、同時期に新しいアルバイトをすることにしたんですけれど、通勤に片道2時間かかるんです。その間、音楽だけ聴くのがもたなくて、いろいろ手を出し始めたという。一人暮らししようと考えていたので、部屋の内装の話を音声で聴いたり。アメリカの人気YouTuberでbestdressedという人がいるんですが、彼女の英語はわかりやすくて小気味いいので、コロナの影響で海外に行けない分、海外の気分を味わってみたりして。

————あえて音声?

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