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こいのぼりの好きなもの探り19 『Girls Planet 999 : 少女祭典』と考えたこと

   今年度中に親知らずを4本抜いて、虫歯の歯を切開しなくてはいけなくなったこいのぼりです。歯が痛くならないと歯の大切さを思い出せない自分に辟易します。くぅ…。すでに歯の治療がスタートしており、独特の激痛と戦う日々。もう無理だわ…という時には、応援しているアイドル練習生たちの頑張る姿を思い出します。そうすると「もうちょっとなら頑張れる…!」と一踏ん張りできるんです。その練習生たちとは、韓国のサバイバルオーディション『Girls Planet 999 : 少女祭典』(以下ガルプラ)の参加者たちです。

 ガルプラは韓国の音楽専門チャンネルMnetが開催する日中韓の各33名、合計99名のアイドル志望の子達が参加するサバイバルオーディション番組です。アプリを用いたグローバル投票や審査員によるパフォーマンス評価が行われ、最終的に上位9名になった練習生がデビューできるというもの。このようなサバイバル番組は、大手事務所に所属していない練習生や、デビューしたものの事務所の経営が厳しくなり活動ができなくなったアイドルに光が当たる機会となっています。またファン参加型であるため、時として異常なほどの盛り上がりを見せるのも特徴です。

 実はサバイバル番組を最初から最後まで見たのは今回が初めてでした。今までは「応援している子が脱落してしまったら」と想像するだけで辛くて、遠目で眺めていて。笑 それに、過去の某サバイバル番組では投票操作が問題となりプロデューサーらが逮捕されていたり、意図的に映像の時系列をズラして印象操作を行う「悪魔の編集」が行われたりと、アイドルたちの人権問題も含めて議論されるべき点の多いジャンルの番組であるという認識がありました。しかし今回は「大好きなソンミ(歌手)も審査員として出てるし…」という軽い気持ちで見始めてしまい、気づいたら応援したい子が何人もできていて。笑 しっかりと最後まで応援して、問題として挙げられる様々なことについて考えてみたい、と思うようになりました。
 やっぱり彼女たち応援するのはとても楽しかったです。推しが褒められたり、パートをバチっと決めることができると嬉しいし、うまくいかずに悔し涙を流す推しをみると苦しい。誰かの成功を素直に喜べる自分にも気づけたし、応援することってこんなにも自分自身の活力になっているのか…!と再確認することができました。そんな経験をさせてくれた99人の練習生たちには感謝しかありません。99人、みんな幸せになってほしい。 デビューしてもしなくても、彼女たちの幸せを願っています。

 一方で、今回のガルプラにおいても「悪魔の編集」があったり、放送での練習生たちのふとした発言がネットで大炎上したりもして。その度に練習生がSNS上で袋叩きになっている様子をみて、彼女たちのほんの一部を見て「悪だ!」と騒ぐファンが未だに存在することにげんなりしました。ガルプラに限らず、私たちは編集者が盛り上げようと意図的に編集した映像を見てアイドルを好きになったり、嫌いになったりするわけです。それを忘れてはいけないなと思います。しかも彼女たちの弁明の機会は、ほぼ脱落後、個人のSNS上のみしかありません。そしてその行為は今後も業界での活動を夢見る彼女達にとってリスクが大きいです。エンターテイメントだとしても、彼女たちの人生がその犠牲になるのは違うよなあ…ファンのモラルが問われるな…と頭を抱えました。

 今現在も特定のメンバーに目を背けたくなるような誹謗中傷が集まっています。ファンたちが激化している原因はメンバー個人ではなく、そういった印象を持たせた運営にあると私は考えています。参加者の多くは未成年で、彼女たちを守る責任が運営にはあるはずです。それに彼女たちは犯罪を犯したわけでも、ましてやモラルを破ったわけでもなく、ただアイドルを目指して活動しただけ。ファン達も「推しがデビューできない、納得できないからといって、それが他のメンバーを誹謗中傷して良い理由にはならない。」ということを冷静に理解するべきだよね、と思います。K-POPアイドルという厳しい道を歩む彼女たちが、不必要な苦労をせず悪意に晒されないことを願うこいのぼりでした。

(私の推しは符雅凝です!写真はガルプラ最終回の直前に肉まんを頬張る友人です。)

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