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調査「この数値が気になる」【後編】(仕事文脈vol.23)

たくさんの数値に囲まれながら生活していますが、どんな数値を気にするかは十人十色。特に気にしているものを聞いてみたら、仕事や人柄の個性が見えてくるのでは? 様々な年齢・職業の11人に聞いてみました。

1)あなたが特に気にしている数値を教えてください。
2)その数値を意識することは、どんなメリット/デメリットがありますか?
3)その数値を意識しすぎないためにしていることはありますか?

06 数値で判断しやすいSNS
だからこそ囚われないように

名前:中村 葵
職業:フリーランスPR
年齢・性別:35歳・女性
性別:女性
地域:京都

1)インスタグラムにまつわる数字(フォロワー数、リーチ数、ビュー数、インプレッション数など)。PRという仕事柄、メディアへの露出獲得数や広告換算額、イベントへの集客数などなど、いかに世に情報が広まったか、という数値が仕事の成果・評価に繋がります。その中でもSNS関連への数字は、クライアントからの期待値がもっとも高い数値です。SNSマーケティングに起用するインフルエンサーの持つフォロワー数、関連投稿のリーチ数やインプレッション数など、より重要視されています。

2)SNSは、数値でわかりやすく結果を判断できます。例えば、SNSアカウントを新規開設する際、フォロワー獲得数目標などKPI(重要業績評価指標)を設定しやすく、即時に結果を求められ、評価判断されます。ただ、だからこそ、数値に囚われすぎないことがSNSにおいて一番大切です。クライアントへは、まずそのことへの理解を得ることを最初に行うようにしています。例えば、ある一定のフォロワー数までは広告出稿やキャンペーンなどで簡単に増やすこともできますが、果たしてその中に本当のファンへと育つフォロワーが獲得できているのか。インフルエンサーも同様に、ただフォロワー数が多いだけのアカウントなのか、数が多くはないもののコアなファン層がしっかり付いているアカウントなのかどうか、数値だけでは判断できないものがあることをお互いに理解しなければなりません。

3)一時的な、そして表面的な数値ではなく、その数値の裏にある物事をしっかり判断できる/してもらえるよう、事前のリサーチが重要になります。SNSは、長期的に継続し続けることで、ブランディングを構築していくことができる大切な要素です。瞬時に結果を出す戦略も取り入れつつ、いかに長く支えてくれるコアなファンを獲得できるかどうかという、数値にはしづらいことをKPIにすることで、惑わされず、そして見失わずにいられるかどうかが、もっとも大切になります。

07 数値には力があって
モチベーションにも呪いにもなる

名前:しーし
職業:無職!
年齢:15
性別:特になし!
地域:横浜市

1)考えてみたのですが、びっくりするほど思いつきませんでした。私は、1年くらい前から、学校に行かないことを選んで、今は、学校の勉強をしてません。今思えば、それが、数字から離れた時だったかもしれないです。
学校に行ってた時は、テストでいい点数をとることが私にとって一番大事だったから、そのために特に楽しくもないことをやって、(それが努力というもので、苦痛を乗り越えることが偉いと思ってた)それを乗り越えたら、テストでいい点数がもらえて、成績もそれなりに良くて。なんというか、数字はすごくわかりやすく、自分の努力を認めてくれるから、そこまでの過程が辛かろうと、中学の2年半はそのやり方で続けられたんだろうなと思います。それから、学校という場所で、高い数値をもらうことは、認められた証拠だから、それを得ることで、安心したかったのだと思います。周りにも認めてほしいし、自分で自分を認めたい気持ちが強くありました。その時は目の前のことで精一杯だったけど、今、学校を遠くから見ていて、そう思います。
2年半、そういうふうに過ごしてきたけど、中2の中間テスト前に方向を180度変えました。数値のために今の自分を無視し過ぎて、ふと自分を見ると、体も心もとても疲れていることに気がつきました。それで、あそこにいると、未来や数値にとらわれちゃって自分がだめになるって思って、すぐに学校行くのをやめました。今は、未来より今が大事だと、すごく思います。

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