見出し画像

別れた同級生の上司と帰省したら付き合うことになった!

「なんでこんなミスするのよ!」

「アンタ社会人でしょ?なんでこんな事も出来ないの!」

す、すいません......

「だいたいアンタねぇ......」





△:ま、〇〇さん...渡邉さんめっちゃ怒ってて怖いです ボソッ

〇:アイツ怒ると怖いからな笑

△:〇〇さんも怒られたことあります?

〇:上司としてじゃなくて高校からの友達としては怒られたことあるよ

〇:ってかアイツなんで怒ってんの?

△:どうやら□□君が絶対取れると思ってた案件を取れなかったみたいで...

〇:あぁ...余裕かましてたら意外と他社が強かったパターンね

△:たぶんそうです

〇:そりゃ理佐は怒るわな

△:でももう2時間も説教されてるんですよ?

〇:ん〜そりゃ長いな

〇:あ、てかもうすぐ昼飯の時間だ

△:そうですね

〇:そんじゃ行ってくる

△:どこ行くんですか?

〇:昼飯買いに行ってくる〜♪

△:呑気ですね笑




それから昼の休憩に入り...

〇:理佐〜

理佐:だから会社にいる時は理佐じゃなくて部長って呼んでって言ってるでしょ!


〇:いいから理佐いくよ

理佐:だから...

〇:い〜からい〜から♪

△:(〇〇さん何するんだろ?




それから半強制的に会社の屋上へ

理佐:何すんの?


〇:昼飯食お

理佐:そんなことで呼んだの?私忙しいんだけど

〇:休憩中に仕事の話するな!

理佐:はぁ...ホント自分勝手なんだから

〇:すいませんね〜自分勝手で


そう言って買ってきた弁当を食べ始めると


理佐:また買った弁当なの?

〇:まぁな

理佐:だからそういうの良くないって


〇:しゃーないだろ?男の一人暮らしってこんなもんだよ

理佐:もうすぐ30だよ?結婚もしてないんだから料理くらいしなって

〇:30になるのは理佐も一緒だろ?

理佐:私はちゃんと料理してるもん

〇:あっそ

理佐:〇〇と違って健康に生きてます〜だ

そう言って笑う理佐


〇:いくら健康でもあんだけガミガミ言うような奴にはなりたくね〜な

理佐:あれはしょうがないじゃん!誰だってあんな案件取ってこれるのに

〇:たしかにな

理佐:社長に合わせる顔がないよ


〇:理佐ってプライド高いよな

理佐:普通じゃない?

〇:俺みたいに同級生が上司になってもその会社に居続けるくらいのプライドじゃないと

理佐:あんたプライドなんて無いでしょ

〇:なっ...そんなことないわっ

理佐:そんなことあるもんね〜

煽るように言う理佐


〇:今日やたら煽るじゃん笑

理佐:ん〜もしかしたらまだ怒りが残ってるのかも

〇:まぁ昼飯食ったくらいで怒りは収まらないんだろうと思ってこんなの買ってきたんだけど

〇〇の右手には某有名チョコメーカーの箱が握られていた


理佐:んっ!!

〇:あ〜でも理佐は手作りが健康で良いと思ってるんだよね

理佐:え...

〇:だからこれはオレが...

理佐:前言撤回!

理佐:それ食べるっ


〇:はいどうぞ

理佐:よしっ


それからすごいスピードで箱を開け


アムッ

理佐:ん〜やっぱこれだわ

〇:じゃあ俺これ貰お〜

モグモグ

〇:あ、うまっ

理佐:あ〜さっき〇〇が食べたやつ5番目に興味あったやつなのに〜

〇:8個もあるんだから5番目くらい良いだろ!

理佐:ドラフト5位でも意外と大活躍する人だっているでしょ

〇:うるせ〜な〜それなら俺がドラ1食っちまうぞ〜

理佐:ダメっ

そう言って自分の方にチョコを寄せる



〇:あっそ

そう言い下に降りようとする〇〇


理佐:どこ行くの?

〇:寒いから戻る

〇:じゃあな

理佐:(アンタが呼んだくせにっ......

アムッ

理佐:これやっぱ美味しい




それから夕方にかけての業務も済ませていき


△:そういえば〇〇さん知ってました?

〇:何をだよ

△:部長彼氏と別れたみたいですよ

〇:あ〜だからあんなにキレてたのか

△:そうみたいですね

△:でもお昼以降いつも通りな感じになってて良かったです

〇:まぁ単純なやつだからな

〇:(そっか...アイツ別れたのか


それから業務を終わらせ


理佐:みんな、今年もお疲れ様。そして来年もよろしく

全員:はいっ


こうして今年最後の部長としての業務を終え


〇:理佐〜今年実家帰るの?

理佐:ん〜どうしよっかな...(別れたばっかだし親と会うの気まずいかな


〇:オレ茨城行きたいんだけどホテル取るのめんどいから泊まらせて欲しいんだよね

理佐:ホテルくらい自分で取れっ

〇:お願いっ

理佐:い〜や

〇:お願い!

理佐:〇〇の実家に泊まればいいじゃん

〇:俺の実家九州じゃん

理佐:あ、そっか


そう。〇〇は高校時代、剣道のスターとして九州から茨城に来たのだ


〇:所々理佐って抜けてるよね

理佐:うん...(〇〇と帰れば別れた理由の質問責めされないで済むかな

〇:まぁそこが理佐って感じがしていいんだけど

理佐:実家来ていいよ

〇:マジ!? 褒めたのが効いた?

理佐:そんなんじゃない!早く帰るよ

〇:お〜う





次の日

理佐:はぁ...まさか行くとは言っても今日行くとは


〇:だって今日大晦日だぞ?元旦には行かねぇだろ

理佐:まぁそうだけど急すぎっ

〇:それはすまん

理佐:まぁいいや。入るよ

〇:あいよぉ


ガラガラガラ


理母:あらっ、おかえり理佐

理佐:ただいま

理母:〇〇君もお久しぶりね

〇:お久しぶりです

理父:お〜〇〇君早くはやくっ

満面の笑みで〇〇を迎える父

〇:あ、はい笑

理佐:お父さん〇〇となんかするの?


理父:そりゃ〜大晦日だぞ?酒に決まってるだろ

理佐:はぁ...〇〇が酒強い事をいい事に...

理父:理佐が想い人を連れてこないのが悪いんだろ

理佐:あ〜あすいませんでした〜


それから呑みまくり...

理父:〇〇君強すぎるな
ハッハッハっ

〇:着いてこれてるじゃないですか笑

理父:バカにするでないぞぉ〜俺は強いんだぁ

〇:酔ってますね笑

理佐:お父さんも〇〇もそこら辺にしときな

理父:しょうがないなぁこの続きは明日にするかぁ

〇:そうですね

理父:フワァ~

理父:ごめん。俺寝る

スースースー

理佐:お父さん!こんなとこで寝ちゃダメだって!

スースースー

理佐:遅かったか...

理佐:ごめんねお父さんがバカみたいに飲ませて


〇:いいよ。普段俺も相手がいないと呑むことも無いし

理佐:一応聞いとくけど、どれだけ飲んだかわかってる?

〇:ビール3缶分くらい?

理佐:2人で一升瓶2本だよ

〇:うわっ結構呑んでんな笑

理佐:よくそれでシラフみたいな反応できるね


〇:まぁ全然酔ってないからな

理佐:じゃあ除夜の鐘鳴らしに行かない?

〇:いいよ。行こうか

理佐:うん


それから雪道を歩いていき

ゴーン ゴーン ゴーン


〇:煩悩...俺にあるかな?

理佐:まみれてるね


〇:じゃあこれ鳴らしたら俺自体いなくなるかもな笑

理佐:煩悩だらけだもんね

〇:そこは否定してくれ

理佐:しなーい




それから2人が鳴らす番になり

受付:お〜とうとうカップルが来たか

理佐:か、カップル..//

受付:それじゃあ2人で鳴らしてもらおうか

理佐:え、えっとぉ......

受付:はやくしな〜

理佐:は、はい...//

〇:(なんで理佐照れてんの?


理佐:〇〇上の方握って

〇:嫌だっ誰も触ってないから雪ばっかで冷たい

理佐:も〜しょうがない


そして同じところを持ち...

ゴーン ゴーン

〇:鳴らせたね

理佐:うん..//

〇:(だから何でずっと照れてんだ?




帰り道

理佐:寒すぎる...

〇:マジで九州とは大違いだよ

理佐:アソコは比べるとこじゃない

〇:うん...まぁたしかに

理佐:ヤバい...なんか本当に寒い

〇:大丈夫か? 手袋貸す?

理佐:そしたら〇〇の無くなっちゃうじゃん


〇:まぁな。でも理佐が風邪ひくと困るから

そう言って理佐に手袋を貸し

理佐:〇〇ってなんでそんな優しいの?

この雪の中手袋をしないなんて有り得ない


〇:俺優しくないぞ?

理佐:どこがよ笑

理佐:こんな優しい人あんまいないよ

〇:理佐の彼氏だって優しかったんじゃないの?

理佐:あ、、別れたこと知ってるんだ

〇:うん

理佐:優しかったよ。だけど...裏切られちゃった


〇:そうなんだ......理佐のこと裏切るなんて最低だな

〇:っていうかこんな良い奴を裏切るなんて信じられん

理佐:やたら褒めてくれるじゃん

〇:酔ってるのかも笑

理佐:結局酔ってるんじゃん笑 (〇〇が言ってくれたの...本心......いや違うか


そんな思いを抱きながら家へ戻り


理母:2人ともベット用意できてるわよ

理佐:ありがと


〇:ありがとうございます

理母:〇〇君も相当呑んでるから早めに寝ちゃいなさい

〇:わかりました笑


結局その日はお互い別の部屋で睡眠にはいり...








ー元旦ー


〇:おはようございます。今年もよろしくお願いします

理母:こちらこそよろしくね

理父:よろしく頼む。俺の酒の相手としても

理母:こらっお父さん呑ませようとし過ぎよ

理父:気をつけます...

〇:そういえば理佐はまだですかね?

理母:そういえば降りてこないわね

〇:俺呼んできます

理母:お願い



入るぞー

ガチャッ


理佐:ゴホッゴホッ

〇:え、大丈夫か?

理佐:なんか...ゴホッ ゴホッ 風邪っぽい ゴホッ ゴホッ


〇:いやそれもう風邪だろ

理佐:喉痛い

〇:とりあえず薬持ってくるから待っとけ

理佐:わかった ゴホッゴホッ







〇:あの...理佐風邪ひいちゃったみたいで

理母:あら大変!今すぐお薬飲ませないとっ

理父:ほらぁ酒呑まないからこうなるんだ〜

理母:バカなこと言ってないでお薬の準備して!

理父:はいっ







〇:薬持ってきたぞー

理佐:ありがとう ゴホッゴホッ

〇:だいぶ辛そうだな

理佐:久しぶりにこんな風邪ひいた ゴホッ

〇:とりあえず薬飲んで寝な

理佐:うん。


それから理佐が寝付くまで近くにいると...

〇:(寝たかな...?

〇:ごめんな...帰りに寒がってた時カーディガン貸せば良かったな...

〇:理佐は殆ど甘えないから俺が気付かないといけないんだよな

〇:ホントにごめんね

〇:可愛い理佐みたいから早く治ってね

〇:どんなやつより理佐のこと好きだから


そう言った瞬間少し理佐の体が動いた気がした








そして時間の流れは速いもので夜になり


理父:〇〇君もっと呑め〜 まだまだぁ

〇:完全に酔ってますね笑

理佐:〇〇治ったy…ってまた呑んでるの!?


理母:あ、理佐元気になったのね

理佐:うん。っていうかお母さん呑むの止めてよ

理母:何度も止めたんだけどね...お父さんが全然折れなくて

理父:〇〇君と酒飲むの楽しかっちゃん

〇:あれ、博多弁うつってますね笑

理佐:はぁ...お父さんもう顔真っ赤っかじゃん

理父:俺が酒に負けるわけなかっ

理佐:もうやめな。これからも〇〇来てくれるから

理佐: …なんなら...来る機会増えるかも


理父:ふぇ?どういうことだ?

理佐:だって〇〇言ってくれたもん

〇:??

理佐:どんなやつより理佐のこと好きだからって//

〇:え、起きてたのかよ...

理佐:へへ

理佐:ちゃんと〇〇からの告白バッチリ聞いた


〇:まぁ本心だから聞かれても構わんけど

理佐:じゃあ...付き合ってくれる?

〇:俺なんかで良ければ、よろしくお願いします

理佐:やった!

理母:ついにだわ...

理父:俺らの願いかなったな

理佐:どういうこと?

理母:お父さんも私も理佐が付き合うなら〇〇君がいいって思ってたのよ

理佐:そうなの!?

理母:だから東京で理佐が付き合ってるって聞いた時少しショックだったんだよ

理佐:初耳なんだけど


〇:俺そんなふうに見られてたんだ...笑

理母:〇〇君理佐のことよろしくね

〇:わかりましたっ

理佐:もう結婚報告みたいになってるじゃん笑


それからというもの

理佐:みんなおはよ〜!


全員:おはようございます(めっちゃ元気だ



理佐:〇〇〜お腹すいたぁ〜お昼食べよー

〇:おーうわかった

△:(めちゃくちゃ元気じゃん。しかも〇〇さんの弁当手作りだし




〇:もうみんなにバレてんじゃね?

理佐:バレてるのかなぁ笑


〇:少なくとも理佐の元気良さで大抵の人が気づき始めてんぞ

理佐:そうなの?笑

〇:付き合いだしてからよく笑うしな

理佐:へへ

〇:可愛すぎ笑

〇:これからも一緒にいてね?

理佐:〇〇が嫌になってもついていくっ

〇:わかった笑




それから2人は付き合ったすえ結婚し、今では子供がいるのだとか

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?