カレーライスを作った時の出来事

私は、大学で東京に上京した。初めての一人暮らしだった。

その頃は、自炊をすることが好きで、いつも大学の講義中に今日の夕飯メニューを考えいた。家に帰る時に材料を買うのだが、当時京王堀之内駅の野猿街道沿いに住んでいたので、駅から家までに何軒かスーパーがある。カレールーは取り敢えず品揃えが良さそうで、値段が安そうなドンキ、野菜とチキンはいなげやと決めていた。

講義後、まずドンキに寄ると、案の定カレールーの種類は豊富だ、貧乏学生は安いルーを買うのだ常だったので、いちばん安い百円のルーを買い、店を後にした。

そして次は野菜、もちろん、人参、じゃがいも、玉ねぎ、肉はチキンが我が家の王道だった。たまに母が入れるグリンピースは謎だった。なぜこんな美味いカレーに味を全てを持って行かれるグリンピースを入れるんだ。当時は、好き嫌いするなと言われていたので、出されたカレーの、まずグリンピースだけ食べて、それからやっと美味しいカレーを食べ始めるという流れだ。

とまあ、自分の家に帰り、料理を始めた。まあ野菜炒めて、チキン炒めて水入れてあく取って、日が通ったら、カレールーを入れるという流れだろ、と呟きながら作っていて、最後のカレールーを入れる行程まで進んだ。

ドンキの袋から箱に入ったカレールーをいざ取り出して初めて気付いたのだが、何かいつも母が使っていたカレールーに比べてやけに薄い。カレールーってこんなに箱薄かったっけな、と思いつつ、まあ安いからこんなもんか。と箱を開けて中身を取り出すと、それはレトルトカレーだった。

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