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アイナ・ジ・エンド キリエのうた【還暦おじの徒然ライブ記 番外編】

私は別にBiSHのファンではなかった。もちろんグループは知っていたし、アイナ・ジ・エンドも知っていた。
正直ルックスはタイプではないし、歌い方も独特のクセが強くて、たぶん、あのイベントであのパフォーマンスを観なければ、この映画を観ようとも思わなかっただろう。

そのイベントは今年8月に行われた「機動戦士ガンダム水星の魔女フェス アスティカシア全校集会」。

主役は声優さん達だが、私のお目当ては第2期のオープニングを歌ったyama。アイナ・ジ・エンドはエンディング「Red:birthmark」を歌った。
ここまでは想定の範囲内だった。

イベントも終盤、アイナ・ジ・エンドが再び登場した。そこで披露された「宝石の日々」。

衝撃だった。
漫画でしかないと思っていた、心臓を稲妻で突き抜かれた。

ステージの上を軽やかにクルクルと回りながら歌い上げる姿に震えた。
ほとんど一目惚れだ。自分でも驚いた。

ワンマンあったら絶対行こうと思った。

そんなときにこの映画の話を知った。
あぁこれは呼ばれていると思った。

映画はほぼ3時間。長い。
少しの不安を抱えながら19:30の回へ。

いきなり、アイナが歌うオフコースの「さよなら」から始まる。この時点で堪らなくなる。

最初、登場人物たちの関係性がよくわからないのだが、映画は時間を行ったり来たりして登場人物たちの生き様を描きながら、観ている私たちの?を解きほぐして行く。

アイナ演じる女の子の人生が考えられないほど辛くて、自己肯定感など生まれるはずもないような生き方が描かれる。それでも歌を歌うことで自分を取り戻してゆく過程を、知らず知らず観客席から応援していた。

あっという間、ではないが、3時間の長さを感じることは全くなかった。

ラスト近く、アイナが、やっぱり軽やかにクルクル回りながら歌う場面がある。
このシーンだけでも、私的には観た甲斐があった。

広瀬すずも好きなんだが、やっぱり、アイナがいてこその、この映画だ。

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