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藤井風 LOVE ALL ARENA TOUR@さいたま【アラ還の徒然ライブ記】

皆様、少し遅いですが、明けましておめでとうございます。
今年も頑張って記事更新していきたいと思います。

さて、今年は兎年ということで、私は年男。
そう、「アラ還」と名乗れるのもあと少し、今年の9月をもって正真正銘の還暦を迎えることになった。

そんな「ほぼ還」の私だが、実は今年既に結構なライブの予定が入っており、まずは今回の1月15日(日)藤井風@さいたま、を皮切りに、
3月26日(日)Vaundy@東京ガーデンシアター、
4月16日(日)back number@東京武道館、
5月14日(日)ユーミン@ぴあアリーナMM、
5月27日(土)BUMP OF CHICKEN@さいたま、
6月3日(土)、4日(日)YOASOBI@さいたま、
7月2日(日)米津玄師@横浜アリーナ、
7月22日(土)Super Beaver@富士急ハイランド、
ちょっと飛んで12月3日(日)Vaundy@横浜アリーナ、
と、まぁこんな感じ。

これに加えて現在申し込み中のものもあったり、フェスはどうしようかな、などとも考えており、今年もお財布に厳しい年になりそうだ。

 さて本題。

藤井風は車のCMで使われヒットした「きらり」から意識し始めたので、まぁ「にわか」と言われたら「にわか」かもしれん。
それでも去年のRSR(ライジング・サン・ロックフェスティバル)で、コロナで急遽欠場となったVaundyの代打で出た藤井風を生で観た時の衝撃は忘れられない。
本当に音楽に愛された凄いのが出てきたと思った。

午後1時からの物販整理券を入手し、それに間に合うように横浜からJRでさいたま新都心へ向かう。約1時間ちょっとかけて到着したさいたま新都心は物凄い人混みだった。
グッズは既にほぼ売り切れ。お目当ての色じゃない方を止む無く購入する。ちょっと残念。 

それにしてもおばちゃんが多い気がする。うちの嫁も含めて。
嫁曰く、「背が高くて、ピアノが上手で、歌が歌えて、英語もできて、イケメンで。あんな息子が欲しい」んだそうだ。
そんなおばちゃん達が藤井風のファンのメイン層らしい。
実際、私たちの席の後ろにいたおばちゃんたちは、しきりに「かわいい」を連発していた。

グッズ入手後開場までまだ時間があるから、ゆっくりランチでも、と考えていた。甘かった。
そんなおばちゃんたちがメインだから、普通なら入れそうな少しお高いレストランですらどこも満席で、受付自体してもらえない。
こちらも止む無く1時間ほど並んで、ハンバーガーを食べる。これはこれで美味しかったが。

まだある。それは女子トイレ。
さいたま新都心駅に隣接しているCOCOONという商業施設の全ての女子トイレで大行列が発生していた。
嫁が用を足すのにおそらく30分程度は並んだのではないか。

開演30分前の16時半頃に会場入りすると、そこにも女子トイレに並ぶ大行列が。5列に並んだご婦人たちが、5~6ゲート分くらいの列で並んでいる。開演に間に合うのだろうか・・・。

 そして開演。藤井風のMCひとこと目は

 

「大丈夫ですか?」

 「トイレは我慢しないでくださいね」

 

 少し時間を戻そう。

今回のステージは中央に設営されており、私たちはスタンド200レベルの5列目、アリーナ席の一番後方より少し高くなっている分観やすい。
久しぶりにいい席だ。

会場が暗転する。
私たちのちょうど反対サイドにスポットライトが照らされる。
そこには自転車に乗った藤井風が。
フランクで飾らない、彼のイメージ通りの登場だ。
後ろのおばちゃんたちは「こっちこっち」と叫んでいたが、残念ながらこちらへは来ず、会場の向こう側を回ってステージへ。

開幕は藤井風の真骨頂とも言える、ピアノ一本での弾き語りだ。

「The sun and the moon」
この曲から演るんだぁ、という声がした。
初めて聴いて、後からサブスクで探してみたら入っていなくて、調べたら東京オリンピック映画のサイドAの曲だった(この映画、誰も見てないよね・・・)。

続いて「ガーデン」
そして、「大丈夫ですか?」のMCへ。

トイレの話に続けて彼が告げたのは、今回のライブは、さいたまスーパーアリーナでの観客動員数史上最高なんだそうだ。
3万7千人だとか。それはトイレも混むはずだ。

「ロンリーラプソディ」に続いて、
みんなに歌ってほしい曲という紹介があって、「もうええわ」のサビの部分の練習が始まる。
藤井風が歌うように促す。
声出ししていいものか。躊躇する。
会場からは歌っている声が聞こえる。
うーん、やっぱまだ声出しはダメだろう。自主規制。
「もうええわ~」
マスクの中で口パクで歌う。

ピアノの弾き語りの締めは「旅路」。
RSRでも聴いた。スケールの大きな曲だ。

ピアノ一本でこれだけの数の観客を魅了するのは、やはり彼の持つ技量とカリスマ性のなせる業なのだろう。

さてこの話題に触れるかどうか迷ったが、触れざるを得まい。最近、文春砲の「サイババを隠れ布教」という記事を目にした。
記事の論調としては「サイババ」信仰うんぬん、というよりも、サイババの言葉をそのままアルバムタイトルに引用したことを非難する内容になっている。
当時を知るおっさんとしては、確かに、よりによって「サイババ」かよ、っていう気持ちになったのは事実であるが、その言葉自体に罪はないし、言葉の意味も普遍的なものだ。
例えばこれがマザーテレサの言葉だったとしたらどうだっただろうか。週刊誌や一部ネット民は同じ論調で非難する記事を書いただろうか。
意図的に変なバイアスがかかっていると言わざるを得ない。

一方で、「grace」はそもそも「祈り」だし、インドでMVを撮影したことからも、藤井風がそっち系に傾倒していることは本当のことなのだろう。

 そして、舞台がピアノ一本からバンド編成に代わり、「damn」が始まった。藤井風は衣装を替える。袈裟だ。袈裟かよ。

あぁ彼は宗教だなんだという周りの雑音は全く気にしていないのだ。

続く「へでもねーよ」では
あんたの軽いディス、へでもねーよ
あんたの軽いヘイト、へでもねーよ
と歌う。

あの記事に影響を受けて、あまりにも宗教がかっていたらどうしよう、などと内心心配していたが、むしろ、この袈裟姿でこちらが吹っ切れた。
アーティストなんて、そもそも宗教がかっているものだ。観客に向かって説法するではないか。

「やば。」
曲のタイトルからは想像できないほど美しいメロディだ。

「優しさ」
と続き、ここから突然のサービスタイム、
入場時に乗ってきた自転車で、「さよならべいべ」を歌いながら場内一周が始まる。EXILEならフロートに乗るところだ。
席が通路から5列目ということで、結構近くでご尊顔を拝むことができたので、嫁はかなり喜んでいた。

 袈裟を脱ぎ捨て全身真っ白な衣装(装束、と言った方がいいか)に着替えて始まったのは、昨年末の紅白歌合戦と同じく、真っ赤なレーザー光線の中、

「死ぬのがいいわ」

 紅白でも見せた最後にぶっ倒れるパフォーマンスからの、
倒れたまま始まった「青春病」。
嫁が藤井風を知るきっかけになった曲だそうだ、私の「きらり」よりもちょっとだけ早い。
それにしても、青春はどどめ色って。

そして「きらり」から

「燃えよ」

「まつり」

とステージはクライマックスへ。

まつりの盆踊りはRSRでも踊った。楽しい。
藤井風の振りは簡単で誰でもマネできるのが良い。

ラス前の「grace」

確かに宗教的なニュアンスが強い曲ではあるが、あまり小難しいことを考えないで聴くのが良いと思う。
きれいなメロディの先で、なにかキラキラしたものが見えるような気がする。あぁこれが洗脳というやつか(笑)

 ラストは携帯撮影OKの「何なんw」

当然みんな撮影するし私も撮影した。(タイトルの写真がそれ)
でも後から考えたら、♪何なん♪ でしっかり手を振って踊った方が楽しかったかもしれん、と思った。

 

アンコールはなし、全17曲の濃い2時間弱だった。

今回は親子席を設けていて小さな子供も結構来ており、19時前に終了というのは全く良心的だ。

 藤井風は間違いなくこれからのJPOPを担う才能のトップランナーの一人であり、まだまだその活躍の場を広げてゆくことだろう。
ただ普通のあんちゃん感が彼の魅力の一つだと思うので、あまり高みに行かないで欲しいとも思う。 
ピアノバーかなんかで聴きたい。

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