人のコンプレックスを笑うな
私の身長は178cmです。
ちなみに、日本人女性の平均身長は158cm、男性は172cmほど。
「ご両親も背が高いの?」
「何かスポーツはやっていたの?」
「子供の頃から高いの?」
これらは初対面の方に必ずと言っていいほど聞かれて、その度に「両親も背が高いです」「バスケットボール部でした」「幼稚園児の頃、小学4年生と間違われていました」と答えます。
集合写真を撮ると一人だけ目立ってしまい、サイズの合う洋服・靴がなかなか見つけられず、好きな人に「自分より背が高い人はちょっと……」とフラれる。近所のおばあさんに「そんなに背が高くちゃ貰い手が見つからないわね」と笑われ、知らないおじいさんに「背が高すぎて気持ち悪い」と言われたことも。
思春期の私は、これらが嫌で嫌で仕方なくて、ずっと身長を隠していました。
コンプレックスの根っこ
転機は26歳の時で、当たり前のことながら「身長の数字を隠していても背は低くならない」と気付き、178cmであることを素直に伝えるようになりました。(それまで参加した合コンでは、「170cmちょっと」と身長を低く答えていました、ごめんなさい)
そして、変わらず身長は悩みの種だったものの、私のコンプレックスの根っこは、「高身長自体ではないのかもしれない」と気付きました。
他者に「背が高いことが悩みです」と打ち明けたときに、90%の人に「何で?! かっこいいのに」と言われる。その他、「モデルみたいでいいなぁ」「私はあと10cm高くなりたい!」「洋服何でも似合いそうだよね」など。
「背が高いことを悩むなんて贅沢だ」と言われている気持ちになり、高身長コンプレックスを否定されるのがつらいと知りました。
他者の悩みに、耳を傾けていたか
しかし、私自身も「同じことをしている!」と気付き背筋がゾクリとしました。
「癖毛が悩み」と言っている子に「カールしていて可愛いよ」と言ったこと。「方言がコンプレックス」と言った友人に「個性的で素敵だよ」と言ったこと。
慰めるつもりだったけれど、他者の悩みを否定していたことを反省しました。
また、今回このnoteを書くきっかけになった一つの記事があります。
上記は、168cmの小泉なつみさんが “高身長の悩みと克服” について書いた記事ですが、「個人の問題」「共感できない」といった否定的なコメントがあり驚きました。
そして、私もこの記事を読んで真っ先に「168cm!私より10cm低くていいなぁ」と感じてしまったのも事実です。
当人が悩んでいるならばそれは個人の問題であり、外野がとやかく言うものではない。もちろん、自分と比較するものでもない。
しかし、頭でわかっていても難しい。これはもう、間違えそうになったら、都度自身の考えを直していくしかないと思います(反省しています)。
高身長がきっかけで、他者の痛みに気付けたことに感謝しつつ、私は私のこの “高すぎる身長” コンプレックスと付き合っていこうと思います。隠していても、縮まないから。