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独身男女2人でルームシェアをしてみたら

2021年の話を書きます。当時、私は友人とルームシェアをしていました。「少し珍しいかな」と思うのは、恋人関係ではない独身男女2人で暮らしたこと。
今後の人生ではルームシェアをすることはもう無いと思うので、一つの思い出として記してみます。

大型犬を飼おうとしたら、人と暮らすことになった

2021年当時、私は32歳。なんやかやあって婚約破棄を経験し、マッチングアプリを始めるもうまくいかず、「このまま一生独身だろうな。それなら、大型犬と悠々自適に暮らしたいな」と思っていました。世田谷区に大型犬可の物件を見つけ、「犬と暮らすならば少し広めがいいね」と引っ越しをします。

一方、後にシェアメイトになるくまさん(仮名)は当時33歳。私たちはイベントのスタッフとして学生時代に出会い、友人歴は12年ほど。共通の友人も多く、頻繁に連絡をとるわけではないけれど、たまにご飯や遊びに行く関係です。

くまさんを(勝手に)簡単に説明すると、

  • 悟りを開いているのかと思うくらい落ち着いていて、他者を絶対に攻撃しない。

  • (多分)人間にあまり興味がない。

  • その場にいる人みんなが居心地良く過ごすための気配りが自然にできる。

  • 都道府県形態模写という特技がある。

2021年の春頃、みんなでご飯を食べた後の帰り道で、私が「くまさんとルームシェアしたら楽しそうだね」と言った記憶があります。その時は雑談の一つとしてシュッと終わった会話でしたが、それから半年後、くまさんから「家の契約がもうすぐ切れるんだけど、ルームシェアの話ってまだいきてる?」と連絡があり「大型犬はまだ飼っていないし、きっと期間限定だろうし、一緒に暮らしてみますか」ととんとん拍子で新生活が始まることに。

友人歴12年の2人暮らし

当時私が暮らしていたのは、世田谷区の2Kのマンション。1部屋は自分の部屋、1部屋は犬の部屋として使おうと思い選んだ物件です(都内は大型犬可の物件数自体が非常に少ないので、数少ない選択肢の1つでした)。

ルームシェアの話が再浮上してから、くまさんが部屋の様子を見に一度やってきます。「2部屋を1人1部屋ずつ使おう」「こちらの部屋は窓が多くて朝晩冷え込むんだよね」「僕がそっちの部屋でよいよ」と話が進みます。
それからまた数日したのちに、くまさんの荷物が運び込まれ、あっという間にルームシェアがスタートしました。

引っ越し当日のくまさんの部屋。びっくりするほど荷物が少ない。(マットレスも最初は無かった)

くまさんからは「一緒に暮らす上で僕がした方がよいことは何かある?」と聞かれていましたが、私がルームシェアに求めることは1つ。家に日常的に人の出入りがあり、自分以外の洗濯物が干されること(つまり、女性の一人暮らしというリスクを減らしたい)。
それ以外は、友人と暮らす面白さみたいなものがあるかな〜あったらいいね、くらいの気持ちでした。

いざ一緒に暮らし始めたものの、基本的にくまさんはほぼ家にいないので、「生活空間がコンパクトになったな」くらいの感覚。私は過敏なところがあるのですが、くまさんは物音を立てずに生活する人なので、音周りの問題での衝突も全然ありませんでした。

コロナ禍ということもあり、私がオンライン飲み会をしていると、「あ、くまさんが帰ってきたから、ゲスト参加してもらおう」なんてこともあり、友人歴の長い友達と暮らすのは想像以上にすんなり進むしメリットの方が多いなぁ、なんて思っていました。

ルームシェア中によく聞かれたこと

Q:実はどちらかが相手を好きなのでは?
A:無いですね。そんなにドラマみたいな展開があったら面白かったな〜。

Q:「お風呂場でバッタリ」みたいなハプニングはあった?
A:無かったなぁ。完全に朝型の私と、完全に夜型のくまさん、なおかつ2人ともほぼ家にいないので、ハプニングが起きづらかったです。

当時の私の部屋。急遽の2人暮らしだったので、荷物を全然減らせておらず、狭かった。

Q:いつまでルームシェアをするつもり?
A:決めていませんが、転職や恋人ができるなど、どちらかの人生に転機があったら解散するのでは。(……と書いていたメモが見つかりました。本当にその通りになった!詳細は後述)

Q:ケンカしなかったの?
A:感情的になることが少ない2人ということと、友人歴が長いこともあり、ケンカにならなかったなぁ。ただ、くまさんがコロナウイルスに感染したときに、「感染したくない」の気持ちが強すぎる私が、ものすごく塩対応してしまったことがありました。あの時はごめんね……。

Q:ルームシェアしてよかったことは?
A:3つあります。
(1)一人暮らし歴が長いと「人に合わせて暮らせるのだろうか?」と思うのですが、くまさんと暮らすことで「よしよし、まだ人と一緒に暮らせそうだぞ」という自信を取り戻したこと。
(2)料理好きな私がご飯を作りすぎたときに、くまさんがご飯を美味しそうに食べてくれること。
(3)テレワークかつ一人暮らしかつコロナ禍だと、かなり閉鎖的な暮らしになりやすいのですが、定期的にコミュニケーションを取る相手ができてありがたかったこと。

Q:ルームシェアをして困ったこと、嫌だったことは?
A:ありがたいことに全然無いのですが、以前ほど気軽には友人を家に呼べなくなりました。私が家に人を呼ぼうとすると、くまさんが気を遣って外出しようとしてくれるので、もっとくつろいでいいんだよ〜という気持ち。

キッチンで料理をするくまさん

終わりに

その後、突如として私に恋人ができて、その方とスピード婚することになり、「急でごめんよ、ルームシェアは解散だ」と、くまさんとの2人暮らしは終わりを告げました。
一人暮らしの自由度の高さは魅力的だけれど、人と暮らす楽しさと安心感もあるなぁと感じられたので、くまさんとのルームシェアはよき時間でした。

最後に、くまさんに当時の感想を聞いてみました。

本当に楽しいルームシェアでした!

ちゃんと誤解のないように伝えたいのですが、あの頃は生活に人の温もりがありました。同じ家に住んでるのに、「生きてる?」ってLINEが来るぐらいに生活感皆無な僕は、お土産がおいてあったり、料理の匂いが漂ってきたりするだけで生活感を味わえてちょっぴりテンションあがりますし、外食とか近所の友人に会いにいく時とかに、気兼ねなく誘ってもらえるのも嬉しかったです。

でも、一番心地よかったのは、お互いの生活をほぼ意識せず過ごせたことかなと思います。本当に、たけべが何やってるかほぼ知らないで過ごしました。

定期的にあるコミュニケーションといえば、最低限の追加購入報告と、週一の定例ミーティングくらい。たけべはあんまりコーヒー飲まないのにこっそり買い足しといてくれたときとか嬉しかったなー。

そういえば、たけべに恋人ができてルームシェア解散という話をしたときも、「へーそうなんだ!おめでとう!!じゃあ次の家探さなきゃね!」くらいの会話しかしなかった気がします。

仲のいい友人とのお互い干渉しすぎないルームシェア、めっちゃちょうどいいですよ!おすすめです!

あ…異性だからどうこう、みたいな話するべきだったんでしょうけど、全く思い出せないので、勘弁してください!

それでは👋

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