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ここは、とてもあたたかい沼

たまたまポスターを見かけて、絶対に行こうと決めていたjunaida展に行ってきた。

近頃はおしゃれでかわいい絵本でも有名なアーティストの企画展。
期待していた以上にとてもよかった。


始めて行く会場で、ワンフロアということもあり、比較的コンパクトな内容なのかな…とおもっていたが、予想以上に作品数が多く驚いた。

もっと驚いたのは、そのサイズ感。
非常に緻密な作品が多いので、てっきり多少大きいサイズのものを印刷で小さくしているのかと想像していたら、基本的にほぼほぼ実寸大なのに度肝を抜かれた。
(目に見えないくらい小さい子がたくさんいるのだが…?)

かわいく不気味で、恐ろしく美しい…鮮やかな色彩と普通ではない雰囲気…ひとつひとつを分解すると見たことのあるものたちが複雑に組み合わされることで、実に独特な世界観が構築されていて不思議な快感がある。

あまりにも精緻に、しかも何気なく簡単に描かれているように見えるのに、どこから描いていけばいいのかと考えると皆目見当もつかない…一点一点の見どころも満載で、気が付いたら平気で2時間くらい経っていた。
(普通に時間を見間違えたのかと疑った)


作品が非常に素晴らしいのはもちろんのこと、会場の隅々からスタッフの方々の作品とイベントに対する愛情が感じられて、とても居心地がよいのもよかった。
コンパクトな会場と、小さめな作品が多いことを活かした展示のおかげで作品の世界観にどっぷり浸りきることができた。

特に赤いカーテンに丸く囲われた空間のなか、壁面に浮かぶようにぐるりと並べられた絵の数々…それを鑑賞する人すら、作品の一部のようで、うっかり2周も3周もしてしまうところだった。
あの自分を見失いそうになる悪夢的な美しさは、なかなか無いんじゃないだろうか。


全身でずっぷりjunaidaワールドに浸りきれる、実にいい企画展だった…
年末年始の本格的に仕事が忙しくなる前に、体中をもりもりほぐされて、空いた部分にいいエネルギーをいただけた。
かなうなら、会期中にもう一度行きたいくらい…
けど、どうかなー…さすがに無理そうかなー…

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