未来掲載短歌 2022年9月号

未来2022年9月号掲載

加速装置に乗って

地下街や空路とはいえ地球から出ない限りはvoyagerであれ
新千歳までは四時間、小用をどこで済ますかだいぶ問題
機内ではアップルジュースと決めている大人ぶるのは今いいでしょう
セントレアという名前の空港の腹心探るばれないように
福岡の通りは祭り、手を上げて踊ればいくらでも機体降る
ハービスに宇和島自動のバスが来る 私は伊丹からいぬるけん
空港で自撮りしてるよMATSUYAMAのSの字だけが反転しちゃう
剪定の仕事はどこにだってある場所が羽田かどうかってだけ
世界一綺麗な日本 その中で蜂であるかのように浮かれよ
松山に近づけば雲 この雨は東京に行くほどじゃない粒

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