未来掲載短歌 2023年5月号

未来2023年5月号掲載

集まる

東京に自由など無く了承の跡が辺りに集まるばかり
京急の車窓に続くレゴブロック日に焼けているそれぞれ強く
雨ならば傘を借りるし雪ならば受けて立つがね、ビル街に問う
歓声のほかには何を捧げよう好きよねミスド柔和なカード
我らみなNOISEとなって消え残るこれが本当なんだって泣く
友達をZeppに落とす見とってな我を忘れる私のことを
鉛筆で描くべき雲の行き交いを無音設定にして収める
食欲が悪をはたらくこの部屋はたんぱく質の対策室で
伊予鉄のみかん電車を降りてきた美しいひと車道を奔る
洗脳はだいだい色に景観を染めてゆく陽の傾く愛媛

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