22-23_EPL マンチェスターシティについて④

1-5 分類表の細分化データ
前投稿の分類表の個々のデータを集計、表示するために各々にアルファベットを割り振ったのが以下となる。

表をもとに全シュートを分類し、頻出パターン上位7つを示したのが以下の円グラフになる。

7つのパターンで、過半数を超えた。実数値で示した比率であるが、このうち分類表の細分化した項目にあてはまるのは「n」であった。最も多いのが「w」でシュートやブロック、クリアされたボールをbox内でシュートしたものになる。同シチュエーションでbox外でのシュート「w’」も三番目になる。「x,x’」が横パスをつないでからのシュートとなるが、上位を占めるパターンを分析すると実質狙いを持った形でシュートをさせなかったともいえる。
 
下図は実数値でオンターゲットとなったパターンを多い順に示したものになる。

オンターゲットとなったシュート自体が少ないことを前提となるが、「CK」によるオンターゲット率が最も多かった。これは実数値での全シュートの4番目のパターンが高枠内率だったことを示す。CKのシチュエーションでシュートを打たせてしまい、それが枠を捉えられてしまっている。セットプレーは試合中の他の状況とは異なる独立した場面であるため、ブロックや配置に関しては別の設定をしなければならない。このデータが示すことの一部には、MCIのセットプレー時の配置には改善の余地があることと、対戦相手チームはここをデザインすることで得点チャンスとなる可能性がある。
 

下図は実数値でゴールとなったパターンを多い順に示したものになる。

MCIが22-23シーズンで最も得点を奪われたシーンの一位がbox内のクロスをbox内でダイレクトシュートされたものによる「K」だった。これは実数値での全シュートの上位7番目には無かったシュートパターンである。オンターゲットで「7」だったものがゴール「6」であるため、高確率でゴールとされている。実際にこのパターンはMCIが得点したパターンの2番目にあたる。チームを問わずこのシチュエーションは重大であることを示すことが出来た。当然、奪われたゴール自体が少ないことは前提となる。実際、失点数はNEWと並んで最も少ない「33」だった。
 
その他、特徴を見出すとbox内のマイナスのパスに対してbox内でシュートを完結した「R,S」が上位に入っている。これらも含めて簡略した総括をすると、MCIに対して目指すべきシュートのシチュエーションはラストパスをbox内で出すこと。そして、それがマイナスを含むクロスを供給することだと分かった。

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