”本来”のパフォーマンスを出す為の話
格闘技というのもまたメンタルスポーツであると認識している。
「普段通りやれば大丈夫。」
そんなアドバイスが勉強、ビジネス、スポーツ界どこでも蔓延(はびこ)っている。ただこの「普段通りやる。」というのが実は一番難しい。人は緊張から逃れられない。
よく敗者の身内が「本当は彼はもっと強いのにな〜」なんて言葉を発する。
だが僕はそうは思わない。
「本当はこんなに弱い選手だったんだ。」
ジム内での力を知っていたとしてもそう思うことにしている。本番で出せたものが全てである。
では本番に力が出せるようになるにはどうしたら良いのか?
場数を踏むこと。これは言わずもがなよく言われていることだ。だがプロのリングは一戦一戦の勝敗がとてつもなく重い。場数を踏んでいる間に食われてお終いとなってはならない。
なので私が重要視しているのは意識を外側ではなく内側に向けるということだ。
どういうことか?
どうしても相手あってのスポーツなどだと”相手がどう”とか気になる。簡単に言えば、「次の相手は強いかな?弱いかな?」なんてことだ。そんなことを考え出したらキリがない。
相手の強さのことはコントロール出来ない。コントロール出来るのは自分の意識だ。コントロール出来ないことにマインドを割かれるというのはかなり疲弊する。
では次に、自分をコントロールするには?
やることひとつひとつ懸命にやるというだけ。実にシンプル。だが面白いもので、やればやるほどでてくるのは自信ではなく不安だったりする。
だがその頃の不安の正体は”相手から”ではなく”自分から”になっているはず。相手に心理が支配されている状態ではなく、自分次第の状態。この状態に持っていくのが重要だと僕は思っている。本当にやった人間にしか辿り着けない境地。
そしてこれは「相手がどうとか関係ない。自分がどうかだ!」と虚勢でなく心の芯で思えていることが大事。それは自分しか築けない。
毎朝眠い中、どんな寒くても体調悪くても空の下を走り続けた者にしか辿り着けない。
目の前の相手の前に自分に勝つということは僕の解釈ではこういうこと。
自分に勝てない人間はこの世界では生き残れない。何人の「才能がある」と言われた人間が結果を残せず去って行ったことか。
僕は今日も走り続ける。
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