2年間の感染状況グラフ
一部の県だけですが、ここ2年の新型コロナの動向をグラフ化してみました。以下は、
・人口10万人あたりの感染数:棒グラフ、左軸
・人口10万人あたりの検査数:青折れ線、左軸
・陽性率(%)、7日移動平均から計算:赤点線、右軸
・致死割合(‰)、累計値で計算:黒点線、右軸
の推移です。
以下、共通して読み取れることは、2020年初め頃の陽性率が高かったことです。当初は検査数が足りなかったからですね。そして当初は治療方法がわからず、致死率も高かったことがわかります。いずれも昨年末までは継続して減少傾向でした。
2022年になって、陽性者数が増え、同時に陽性率もあがりました。しかしその程度は、都道府県で大きく違います。2022年になってからの致死率の低下は、一般に感染日してから死亡日までに時間差が生じるからです。
以上の共通点を念頭に、いくつかの県を見ていきます。
東京 ↓
最近の陽性率の高さは異様です。昨年8月は、陽性率が高いと言われていましたが、今よりもかなり低いです。その8月には、検査数が減るタイミングで陽性者も減りましたが、同時に陽性率も下がりました。そして実際に陽性者数が減少していきました。実はこれは不思議なことでした。しかし2022年1月2月は違いました。検査数が減るタイミングで陽性者も減少していますが、陽性率はあまり減りませんでした。逆に今は陽性率がまた増加に転じています。つまり圧倒的に検査が足りず、感染確認ができない人が多いため、感染の連鎖が止められているかわからない状態であると言えます。
一方で2021年末頃までの致死率は、次の大阪と比べても比較少なくなっています。
大阪 ↓
東京と比べると、陽性率が大分低いこと、つまり検査が相対的には多くできていることがわかります。一方で、致死率が高いことがわかります。
北海道 ↓
大きな流れは大阪と似ています。致死率もかなり高めです。特に最初の波の影響が大きかったようです。但し、10万人あたりの感染者数、死者数と藻に大阪よりも少ないようです。(左軸のスケールから)
沖縄 ↓
沖縄は、大変でしたが、致死率はかなり低いし、下がってきているようです。加えて上の3県と大きな違いは、陽性者が少ない時に検査数をかなり減らしていることです。こうなると、感染爆発の検知が難しくなります。
福島 ↓
福島は、実効再生産数がプラスに転じています。しかしこのグラフを見ると、陽性率はかなり低いことがわかります。そして何より、感染者数が少なかった時も、検査をあまり減らしていないことがわかります。一方で、昨年の致死率はかなり高かったようです。
和歌山 ↓
大阪に比べ、致死率が低くなっていますが、感染者が少ない時の検査が非常に少ないこともわかります。
鳥取
ずっと陽性率も致死率も低い県の例です。但し陽性者が少ない時の検査数が非常に少ないようです。
以上、できる範囲で県毎の2年間の状況をグラフ化して見てみました。
・陽性率を低く保てているか(検査は十分できているか)
・陽性者が減っている時にもきちんと検査しているか
・致死率は低く保たれているか
が概ねわかるグラフになっていると思います。