検査・感染状況の県別比較(2022/5/6)

今日のNHKの報道では、1週間あたりの新規陽性者数が、すべての県で今週は減少している、とのことでした。しかしニュースですでに指摘していたとおり、検査数も減少しているので、今回は検査数がどのように減少しているのかをグラフ化してみることにしました。(何度か投稿しているグラフのアップデートです)


今回の結果の特徴です。

(1) 検査数の減少と共に陽性率が増加している
検査数(青折れ線)が減っている県が多く、検査数減少に伴い、陽性率(赤点線)が増加しています。特に連休になっての急激な増加の典型例は東京です。検査数が減った分、顕著に陽性率が上がっています。山形、群馬、富山、長野、静岡、奈良も同様。
もう少し長期的に、じわりと陽性率が増加した県が複数存在しています。青森、山形、福井、長崎、宮崎などです。
これらの県では、陽性者数が減ったとは結論できないと思います。

(2) 検査数も陽性率も減っている県が存在する
例えば栃木、千葉、大阪、兵庫では、検査が減っているものの、陽性率は増加していません。少なくとも、指数関数的増加にはなっていないと言えそうです。

(3) 検査が充実している県もある(変更はほとんどなし)
人口あたりの検査数が多いのは、鳥取、島根、沖縄、大阪、広島の順になっています。最近2週間の数を東京と比べると、鳥取は4倍以上、広島で2倍以上あります。必ずしも陽性者が多い県が検査が多い訳ではないことがわかります。
つまり検査数が多いため、陽性率が10%以下を維持できているのは鳥取と島根のみです。(その他、陽性率15%以下は、山口、徳島。20%以下は、山梨、高知、大阪、福井、愛媛、三重となっています。)
なお、少し前まで福井県の検査数は多く、陽性率が低く抑えられていましたが、検査数の減少でじわりと陽性率があがってきています。

(4) データが整っていない県がある
・茨城、神奈川は、ずっと検査数不明
・秋田のデータは定義など詳細確認が必要


(グラフの見方、ソースなどは最後に記載しています)

1 北海道

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2 青森県

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3 岩手県

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4 宮城県

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5 秋田県

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6 山形県

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7 福島県

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8 茨城県

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9 栃木県

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10 群馬県

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11 埼玉県

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12 千葉県

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13 東京都

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14 神奈川県

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15 新潟県

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16 富山県

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17 石川県

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18 福井県

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19 山梨県

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20 長野県

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21 岐阜県

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22 静岡県

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23 愛知県

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24 三重県

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25 滋賀県

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26 京都府

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27 大阪府

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28 兵庫県

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29 奈良県

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30 和歌山県

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31 鳥取県

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32 島根県

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33 岡山県

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34 広島県

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35 山口県

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36 徳島県

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37 香川県

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38 愛媛県

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39 高知県

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40 福岡県

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41 佐賀県

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42 長崎県

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43 熊本県

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44 大分県

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45 宮崎県

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46 鹿児島県

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47 沖縄県

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グラフについて。すべて人口10万人、7日あたり。2022年1月以降。
左のグラフ:緑棒グラフが陽性者数、青折れ線が検査数で左軸。赤点線は陽性率で右軸。縦軸はすべての都道府県で同じ。(縦軸をそろえてあるので、例えば鳥取県の検査数が大阪に匹敵し、東京より多いことがわかります。)
右のグラフ:緑棒グラフが陽性者数で左軸。赤点線は陽性率で右軸。陽性者の増減をわかりやすくするため、縦軸は県ごとに異なる。
ソース:https://toyokeizai.net/sp/visual/tko/covid19/
左のグラフを見ると、鳥取のように青折れ線グラフと緑棒グラフが離れている県は陽性率が低くなります。