ツヂ的笑い論〜毒で笑いを取る難しさ〜

こんばんわ、ツヂです。
前回「漫才に魅せられるワケ」という文章を書きましたが、今回は僕が精一杯を振り絞って考えた笑いについての考察でも書いてみようと思います。
あくまでも「素人のお笑い好き」が考えるだけの文章、ということを頭の片隅に入れて、読んで頂けると嬉しいです。

今回語るのは「毒」について。
毒舌と言えば有吉弘行さんが有名ですね。最近だとニューヨークさんなんかも遠回しな毒で笑いを取る芸風だと思います。

この毒という物なのですが、正直これで笑いを取るにはリスクが付き物です。
「笑いを取るための毒」と「ただの失礼な発言」ってかなり紙一重で、一歩間違えるとただの嫌な奴と思われるのが毒なんですよね。

皆さんの身の回りでも、こんな人いませんか?

「お前はイジられて笑い起きるもんな」
「俺がイジって美味しいやろ?」

この手の発言をするやつ。言われた事がある方も、言ってる所を目撃した方も少なくはないと思います。

僕はどちらかと言えば昔からいじられキャラだったのですが、僕が出会ったこのセリフを言う奴は99%「ただの失礼な奴」でした。
「イジる」って免罪符をつけてただ悪口を言ってるだけなんですよねこういう人って。そして自分が楽しいので周りも楽しいと勘違いして「自称毒舌キャラ」として立ち振る舞おうとします。

この時の毒はなぜダメなのか、このタイプの発言は「悪意」が「笑い」を上回っているからです。
「こいつ『で』笑おう」ではなく「こいつ『を』笑おう」と思っていての発言で、まあわかりやすく言えばバカにしようってのが勝っちゃうんですよね。

笑いの取れる毒はこの比率が逆です。発言も「これを言えば面白おかしくなるかな」と考えて、打ち返せる手頃な球を投げるんですよね。笑いの取れない毒は例えるなら力任せのストレートです。

例えば太ってる人に「お前デブだな」という直接的なストレートでは「失礼な」で終わってしまいます。それを「お腹に何人いるの?双子?」と遠回しに伝えると「そろそろ予定日で、って誰が太ってるねん」と会話で打ち返す事が出来ます。このやり取りが出来る悪口が笑える悪口と僕は思っています。

実際ニューヨークさんはほんと凄い、さすがプロだと思います。ネタの題材自体が毒や皮肉でも、それをワードセンスで笑いに変える、センスの塊ですね。

「失礼なやつ」と「面白いやつ」は紙一重。皆さんも人をいじる発言をする時には「相手が打ち返せるか」というところを一度先に考えてみましょう。

そんなわけで今日はここまで。

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