将棋の有段者を目指す級位者の方へ

 上達するためにちょっと検索すると大体ヒットするのが定跡書を読む・詰将棋・棋譜並べ・次の一手等をやれって書いてあると思うんですが、それに取り組む具体的な理由も知らずただやり続ける人が一定数居ます。

 これらの勉強法に共通する点が1つあり、それは頭の中の将棋盤のモヤを取り除く訓練だということです。
 詰将棋を解く場合を考えるとわかりやすいですが、長手数の詰将棋を解こうとすると、途中で頭の中の駒の配置がバラバラになりどこまで読めていたかわからなくなる経験に覚えがあると思います。
 このモヤに到達するまでの手数が以前より長くなっていたら上達してます。

各勉強の意味

  1. 詰将棋:主にモヤを取り除く訓練です。詰みの形を覚えたい場合は「実戦詰将棋」+寄せの手筋200を薦めます。

  2. 定跡書を読む:手順を暗記しようとする方がいますが実戦で定跡通りに進むはずがないので攻め方に着目して読んでください。定跡書はその戦法における成功例を示すため最善の応手ではない、というのも暗記が意味をなさない理由です。定跡書は中盤での攻め方その攻め方をするために序盤でどういう組み方をするのかを学ぶためのものです。勿論定跡書を読んで手順をなぞるときに頭の中で駒を動かすことが重要です。最初は攻めの形だけ覚えてその形に至るまでの過程はどうでもいいので実戦でその覚えた攻めの形に最短で組みあがるように考えて定跡書の手順との違いを比較するのを薦めます。

  3. 次の一手:局面の状況は問題により異なりますがこれもモヤを取り除く訓練です。自分の指す戦法に類似の局面がでてくるのであれば次の一手問題を解くのもありですが正直級位者の方にはお勧めしません。自分の知らない戦法の1局面の次の一手を考えても実戦に活かしにくいですからね。次の一手より手筋をまず知ることから始めるのを薦めます。

  4. 棋譜並べ:自分の指す戦法を自分より強い人、主にプロの先生が指した棋譜をみて参考にする勉強法です。自分の得意にしたい戦法がある場合は前例を知ることができるので有効な勉強法です。級位者にはあまり推奨されないですが全然ありです。

ここまで押さえたら次は将棋の思考法(手の読み方)も超重要なのでしらべてみてください。あらきっぺさんの本はどれもかなり勉強になります。


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