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めっちゃ楽しそうに柔道する弱いおっさん

最近、ちょこちょこ考えていたことを整理します。

まず、先週末に母校に行って、OB会総会や学生さんの稽古に参加してきました。コロナ禍が明けてからツキイチペースぐらいで参加させてもらってるので、最初の頃はものすごく配慮してくれてましたが、最近は学生さん方も接待柔道してくれなくなりました(笑)。行く度に稽古つけてもらってた、卒業の学生さんも来てたので、最後の挑戦をしましたが、いつも通り投げられ、最後まで投げることができませんでした。当たり前って言えば、当たり前なんだけど、強い人にどれだけ自分が通用するのか知ることができたし、それを目標に頑張れてたところもあるので、地元に戻られる前に稽古できてありがたかったです。これから益々の御活躍を心から期待しております。

ただ、投げれなかったとはいえ、OB会への協力をしてもらえたのは、稽古を通じて人間関係が構築できたからだと思うので、そういう点でも敵わないと思っていながらも、稽古してよかったと思っています。また、他の現役の学生さん達ともちょこちょこ稽古しますが、稽古後行われた成績報告会時の記念撮影時に「内山さん!内山さん!」と茶化しながら後ろに来て、抱きついてきたりなど「普通のOBにはしねぇだろ」という接待は受けました(笑)。「好きの反対は『無関心』」というぐらいですし、彼らも相手を見てしてることですから、それだけ距離が近くなったんだろうと前向きに捉えたいと思います(笑)。

また、稽古や成績報告会時に、尊敬する原田先輩や私が一年生の時のキャプテンだった村本先輩とお話しすることができました。学生時代では親しくはなしすることなど考えられないことで、道場にいらっしゃるのに挨拶に行ったら「おどおどすんな」と言われましたが(笑)、やっぱり同じ道場で稽古した縁というものはありがたいですし、強くなくても、続けてることで得られるものがあり、人生を豊かにしてくれたり、活力をもらえるとあらためて思ったことでした。SNSに大学での稽古や成績報告会のことをアップしたら、原田先輩から「後輩たち、頼んだよ」と畏れ多いコメントいただき、また、おどおどしましたが(笑)、嬉しかったです。

競技柔道としてのハイパフォーマンス柔道は若いうちじゃないとできないこともあるので、学生さん方には悔いのないようにやりきって欲しいと思いますが、稽古を通して、競技だけじゃないウエルネス柔道や生涯柔道というものにも関心を持って欲しいと思いますし、卒業しても自分の無理のない範囲で柔道を続けて欲しいと思っています。

曜日は変わって水曜日、新天地に旅立つ若人が最後の稽古に来てくれました。彼のことは中学生の頃から知っていて、正直、中学生時はそれほど強くありませんでしたが、強豪高に進学し、苦労しながら3年次にはレギュラーとして活躍するなど、本当によく頑張りました。部活の試合が一段落して、部活が休みの日などにちょこちょこ稽古に来てくれて、その度に乱取りしましたが、正直、私を超えて、強くなったことを実感させられました。彼に携わる人間として強くなってくれたことは嬉しいですが、超えられた人間としては面白くないというのが本音で(笑)、母校の大学生さん方とは、また違う感情がありますが、自分の子供と同じ年齢の子とがっつり稽古するというのもそうないことかと思います。彼も私を超えた実感はあったはずですが、それでも私を立てて稽古してくれて、人間的にも成長してたのを嬉しく思います。彼も今後も柔道を続けられる環境にあると思うし、機会があれば出稽古先で一緒になる可能性もあるので、それまでコツコツ積み重ねたいと思います。

そして昨日、高校でも柔道部に入って柔道を続けてくれる子達が稽古に来てくれました。ひとりは午前中、その高校の練習に参加してから、うちにも練習に来てくれたということで、保護者の方に「Sくん、二部練偉いですね」と言ったら、「私、先生すごいと思う」と言ってもらいました。単純なので(笑)、嬉しかったですが、「何がすごいのか」わからず、モヤモヤしてるので、今度、あらためて聞いてみたいと思います。ただ、個人的に思ったのは、柔道でご飯を食べてるわけでもなく、会社員として働きながら、それでアラフィフでよく柔道の練習してる方(といっても平日は子供達の相手だけど)だと思うし、その割に弱いというところかと。一般組と稽古して、子供達の目の前で投げられたりすることもしばしば、というのは、指導者としては珍しいかと思います。まぁ、私の場合、指導者という立場だけではないですが。

そんなこんなあり、ちょこちょこ考えることがあったわけですが、結局のところ、弱かったり、衰えている自分を認めつつ、それでも強さ弱さだけではない柔道の価値(稽古を通した人間関係など)を見いだして、楽しく柔道しているおっさんの姿が、他の方々に認められているんだろうな、と。自分の中では、若者達と稽古するのも当たり前だと思っていたけど、母校の稽古に参加したのは私と広報部長のみ、ということは、私の周りの人たちの方が変態なんだろうな、と気づきました(笑)。まぁ、広報部長はいまだに強いし、仕事もバリバリされるので超人と言った方が正解かもしれません(笑)。

今度、母校には、小さい頃から知っている地元の子や同期の教え子さん、山口支部長の関係してる子達が入学してくるということで、学生さん方に励ましの声をかけるぐらいのことしかできませんが、できるだけ足を運んで稽古したいものと思います。むしろ、稽古的には私の方が学生さんにお世話になりっぱなしですが(苦笑)。

また、ほしじゅうの方も「ほしじゅう=日曜稽古会」と思われがちですがそうではないし、平日の少年団的活動の方も充実させていきたいと思います。「大人が楽しそうに柔道してるから、自分もしたい!」と子供達に思ってもらえてるように、「キャプテンも投げられてるから、自分も投げられてもいいから、一生懸命やって楽しければいいんだ」と思ってくれるような姿を見せていきたいものと思います。正直、一般組を投げてる姿を見せたいところもありますが(笑)。

「自分だからこそできること」ということをよく考えますが、「めっちゃ楽しそうに柔道する弱いおっさん」というのがひとつの答えだとあらためて考えたことでした。

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