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Pilot Justus 95

大友昇平さんの手による動画のプレゼンテーションで話題になった、パイロットのジャスタス95を購入した。

LAMYのSafariを何本か購入して使っていたのだけど、スケッチを含んだメモを大量にとるような使い方をしていると一日でインクが心細くなってしまう。それで、ボディ吸入式か大容量のコンバーターが使える万年筆が欲しくなっていた。まさか取材旅行にインク瓶を持って行くわけにもいかない。

ならばシャープペンシルとかボールペンでいいじゃないかという気もするけれど、ある程度の筆圧が必要な筆記具は書き出しが〝重い〟気がするのだ。

ジャスタス95はペン先の堅さが変更できるのが特徴で、軸の先端にあるリングを回すと、ペン先に被さっている“コントロールプレート”が前後に移動してペン先のしなりを〈H〉ardから〈S〉oftまで変更することができる。最も柔らかい状態にして強く筆圧をかけるとペン先が二つに割れてインクも切れてしまうほど柔らかい方への調整できるのが面白い。

宣伝文句では「ペン先の弾力を自由に調整できる」ということになっているけれど、弾力よりも紙と状況に合わせてインクの流量をコントロールできることの方にメリットを感じる。デスクで推敲していたり手帳に予定を書き込んだりするときは細い文字で書きたいし、立ったまま曲がったメモ帳に書き込むようなときは太めになっても構わないからたくさんのインクが流れる方がいい。粗製濫造されているPPC紙から、万年筆を考慮したメモ帳、薄い水彩紙まで、最適なインクフローは違う。脱線するけれど手帳の王様扱いされているモレスキンは、LAMYのF(細字)ではインクが裏抜けしてしまう。

少しだけスケッチをしてみたけれど、フリードローに〈S〉ハッチングに〈H〉とするだけで立体感が作り出せるのは嬉しい。

金のリングがあしらわれた外観はちょっと古風だし、ねじ込みキャップもあまり好きではないのだけど、主力だったLAMY Safariと持ち替えて、しばらく使ってみることにしよう。

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