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スターミーの10まんボルトは男のロマン

「サイコキネシス、なみのり、10まんボルト、れいとうビーム」
たつじんのおびを持たせたスターミーが私の1番好きな型。
今では時代が違うと言われそうだが、当時は最強の一角だったのだ。

ここから先はプラチナのバトルフロンティアに戦いを挑んだ1人のポケモン廃人だったものの記憶である。

※わかる人にはわかる話が続きます。
これからバトルフロンティア攻略を目指す方も多数いらっしゃると思うのでそういう方はどうぞ先にお進みください。きっとお役に立つことでしょう。
そうでない方はつまらない内容かと思いますので、もしよろしければこちらをご覧ください。

私が幼稚園児の頃、一度だけフロンティアブレーンに挑んだ記憶がある。エメラルドで1番好きだったバトルピラミッド。何度か進めていく中で、見知らぬ光景に辿り着き、ジンダイにボコボコにされ、その後何度も挑戦はしたが、結局見ることはなかった。

時は流れダイヤモンドをクリアした小学生の私は、プラチナでも同様にストーリーを進める。その先で出会ったのはバトルフロンティアだった。エメラルドと変わらなかったのはバトルタワーとバトルファクトリー。バトルファクトリーは自分で育てたポケモンではなくランダムなポケモンをレンタルして戦う。普段使ったことのないポケモンで戦うのにはワクワクした。当時はダブルバトルが好きだったが、当然なかなか勝てなかった。4勝できればいいほう、7勝(1周目)をクリアすれば嬉しかったし、すぐスクラッチを削りに行った。
友だちとマルチプレイを何度もしたし、バトルタワーでゲンやバクとコンビを組んで勝ち上がるのも楽しかった。

当時の戦績は覚えていない、が、BP目的でバトルステージの銀ケイトだけは倒していた。


イタズラに時がすぎ、気がつけば大学生になっていた。コロナ禍、まぁつまらなかった。元々出不精だった私にとっても、やはりつまらなく、ふと実家に眠るDSの存在を思い出した。

「プラチナ、そういやバトルフロンティアやりたいな」

という気まぐれの中で掘り返したのが大学2回生の冬休みだった。
ボックスの中には懐かしい相棒たちが眠る、思い出したかのようにバトルファクトリーへ向かい、案の定ボコボコにされた。
バトルフロンティア全制覇のために、一旦ファクトリーは後回しにした。

まずはポケモンを育てねば。
私のガブリアスの技構成
「あなをほる、りゅうせいぐん、げきりん、ドラゴンクロー」
で勝てるわけが無い。

種族値、個体値、努力値、タマゴ技、時代の流れとともに発展した文明の利器に力を貸してもらい、ポケモンへの理解を深めていった。
ただ、個体値厳選だけはやり込まないと決めていた。今は楽になったと聞くが、当時の厳選環境は過酷だった。6vメタモンなんて捕まえられないし、そんなにいくつもタマゴを孵化させていると私の大学生活が先に終わる。そんなことはわかっていた。
だから、個体値厳選はしない。ただ、努力値はそれなりにちゃんと振るし、手ごろなタマゴわざは覚えさせる。そんなバランスだった。
だから私のガブリアスは、じしんは覚えていれど性格はむじゃきだった。

メタグロスにだいばくはつを覚えさせるために、トバリのゲームコーナーでスロットを回しまくったし、パワー〇〇系を回収するのも兼ねて、バトルファクトリーを周回した。
その頃には、ハッサムにむしくいを覚えさせるために、ハートゴールドのバトルファクトリーを周り、銀ネジキを倒せるくらいにはなっていた。

私の主な相棒たちは以下の子たちだ。

CSスターミー
「なみのり、サイキネ、れいビ、10まん
@たつじんのおび」

CSゲンガー
「へどばく、シャドボ、きあいだま、みちづれ
@きあいのたすき」

HAハッサム(テクニシャン)
「むしくい、バレパン、せっか、剣舞
@残飯」

ASガブ
「じしん、げきりん、かみくだ、ほのきば
@ラムのみとか」

HAバンギ
「エッジ、かみくだ、じしん、つばめがえし
@たすきとか」

HAメタグロス
「コメパン、れいパン、かみパン、だいばくはつ
@残飯とか」

CSトゲキッス(てんめぐ)
「エアスラ、はどうだん、でんじは、しんそく
@おうじゃのしるしorたすき」


だいたい上記のポケモンたちが主だった。ラグラージとかも育てたし、どくまもスイクンとかもいた、ただここでは省略いたします。

見ていただいてわかるようにだいたいAかC、HかSの2択にぶっぱしていた。相手がコンピューターなこともあって、基本的に仮想敵とかも考えない。運任せに一撃とか撃たれたら仕方ないし、相手のかげぶんしんは最強だし、時間かけてちまちまやってても仕方がない。みたいな理由である。どくまもスイクンを省いたのは同様の理由である。
ただ彼はケッキングを完封できた。

あとはなるべくヌケニンに役割を持てるようにすること。ハピナスとヌケニンを甘く見ていると本当に痛い目に遭う。

ここからはそれぞれの施設と私のパーティーをクリアした順に紹介していく。
ここでいうクリアとは、基本的に21、49戦目に出てくるフロンティアブレーンを倒すこと。特に49戦目のブレーンを倒すともらえる金プリントをもらうことである。
7戦ごとに一括りの挑戦なので、21戦目は3周目の最終戦、49戦目は7周目の最終戦となる。

バトルキャッスル

クリアしたパーティー
ハッサム、スターミー、ゲンガー

CPと呼ばれるこの施設独自のポイントで管理された施設。
他の施設では一戦ごとに回復してくれるし、もちものの持ち込みもOKだが、ここでは CPを使って回復するし、もちものを持たせられる。CPによってできることが増えるイメージである。
その中でも私はPPの管理にわりかし苦労した。

それでも2回ぐらい挑んでクリアした記憶がある。
真に苦労させられたのはファクトリーとステージである。

基本戦術はハッサムで剣舞を積んでバレパンかせっかで落とす。炎タイプにはスターミーを後出しする。基本的にこちらのポケモンは倒されたくない(もらえる CPが減るから)なので、いかに自分の得意を押し付けるかが重要である。


バトルルーレット

クリアしたパーティー
バンギラス、メタグロス、ガブリアス

フロンティアブレーンはダリア

バトルが始まる前にルーレットを回して、その結果に沿ってバトルが始まる。どちらかのパーティー全員が状態異常、天気があめなど。ここでももちものは没収されるので、「もちものをもらえる」なんていうルーレットのマスもあった。
私は2回目の挑戦でこの施設をクリアした。
1回目の敗因は忘れもしない。33戦目くらいで我がパーティ全員をやけど状態にさせられ、物理特化の我が砂パはあえなく撃沈した。たしか蹂躙された相手はルンパッパとかチャーレムとかだった気がする。
その後怒り混じりに連勝を重ね速攻でクリアした。
ここの戦い方としては、いかに自分の不利を引かないかである。
勝ち進めるごとにルーレットの回転が早まるのは要注意。基本的に何もないなら勝てるパーティーではあった。

バトルタワー

クリアしたパーティー
スターミー
バンギラス、メタグロス、ガブリアス

フロンティアブレーンはクロツグ

ここは純粋なポケモンバトル、力勝負の場である。もちもの、技、なんでも可のルール。

攻略法としては、とりあえず上記のスターミーを育てれば21連勝はできる。
銀クロツグさえも独断専行していけるレベルである。
カイリュー、ミロカロス、ドサイドン。どれをとっても弱点をつける。
そのあとは私はルーレットと同じく、バンギラス、メタグロス、ガブリアスの砂パ、通称「ギラ・グロリアス」というなんとも中二心をくすぐるパーティーで戦った。
バンギで砂を撒き、ガブリアスのすながくれと合わせる、困ったらグロスで爆発するという戦法である。この物理特化の重量パーティーで赴き、金クロツグまで倒し、100連勝を目指したところ、63戦目に出てきた初手のマンムーに3タテを許した。このマンムーにだけは弱いのをわかってはいたが、止められなかった。なんでお前S80もあんねん
ちなみにダブルバトルで100連勝を目指した時は49戦目にラティオス、ラティアスと対峙し、こちらもやられた。
シングル62連勝、ダブル48連勝が私の記録である。


この3施設の金プリントを獲得したところで、就活や資格試験が始まった。その兼ね合いで1年ほどのブランクが空く。
ちなみに私が麻雀に傾倒し始めるのもおおよそこの頃である。


時は流れ私が4回生になろうかというところ。就活はひと段落、資格試験は学科は受かって実技は落ちた。くらいのタイミングである。
先ほども記述したが、残っている2つは鬼門となるバトルファクトリー、そしてバトルステージである。
何度か挑戦はしていたが、攻略できていなかった2つである。

バトルファクトリー

フロンティアブレーンはネジキ

「ネジキ」という名前はポケモンをしたことがあるならば、どこかで聞いたことがあるのではないだろうか。恐らくバトルフロンティアの代名詞とも言えるだろう。「ワーオ、ぶんせきどーり」の一言には何度も沈められてきた。

このバトルファクトリーという施設は最も運要素が強い。まずは戦うポケモンがランダムなこと。
「最初に6体のポケモンから3体選ぶところから始まる。選んだポケモンで戦う中で、勝った相手が使っていたポケモンと交換することができる。」
ざっとルール説明をするとこんなところである。
何が言いたいか、最初の6体次第でそもそも勝ち目がない。という現象がざらに起きる。スリーパーとバリヤードとツボツボで何ができるんや、てな具合である。特殊6体しかないところからスタートして初戦ハピナスで詰まないか。などなど、この運要素を乗りこなすことが必須スキルである。

また、全てのポケモンに4種類ずつ型が存在する。それぞれコンセプトが違うのである。周を重ねれば重ねるほど強いポケモンが使える仕組み。と考えていただけるといいかもしれない。その中にはかげぶんしんなどを使ういわゆる害悪型という存在も大きい。先ほどもちらっと触れたが、使う分にはさほど強くないのに、使われるとウザいしだるいしめんどくさい。そんな型が多々存在する。

こういうブラッキーみたいな型が割といる。噛み合い方次第では簡単に詰んでしまう。またファクトリーは特に、「同じようなランク帯のポケモンと当たり続ける」という特徴が顕著なのである。
バトルタワーの序盤で見るような、
「スターミーVSマグマッグ」
「ガブリアスVSマイナン」
みたいな構図がないため、序盤楽をして周回することができない。そのため、種族値の暴力で勝っていけないから、序盤から運での負けに左右される。
私の経験した理不尽を少し共有しておくと

・何をどう足掻いても勝てないパーティーに初手ガブリアスをぶつけられて終戦
・ポリゴン2が強すぎる
・モジャンボにかげぶんしんを1回積まれたからもう攻撃があたらない
・あと一発攻撃を当てれば勝てるメタグロスのもちものがせんせいのつめでエーフィが吹き飛ぶ
相手のコメットパンチは外れない
・フリーザーのぜったいれいどは外れない
・相手のラティは強い型、自分のラティはおだやかCD
・カイリキーの先爪が3連続発動して上からノーガードばくパン
・自身のカイリュー、ヤドラン、ネンドールのパーティにユキメノコがブッ刺さる
・相手のサンダーのかみなりがあたり、麻痺して動けず、次のターンでジ・エンド
・銀ネジキに勝った次の周、最初の1体チルタリスを確認したところでDSがフリーズ

などなど、まぁ仕方ないっちゃ仕方ない、そういうゲームやし。ただ、やっぱりなんだかなぁと思いはする。もちろん他にも多々ある。今挙げた例などほんの一部である。

ただ、やることやってそれでも負けるならもうしゃあない。っていう感覚が鍛えられたのはこのゲームのおかげかもしれない。
今でも麻雀する上で非常に役立っている気がする。それでも裏ドラが乗らないと苦しいですが。

「いちげきひっさつの命中は相手の40%と自分の20%で成り立っている」ということは覚えておいてもいいかもしれない。それくらいのインチキは許容できないと試行回数を稼ぐ前に心が折れてしまう。
だからこそ、自分がきゅうしょに当てると嬉しかったりもする。マニューラ愛してる。

なんやかんやあって金ネジキを倒したのは2022年の7月20日水曜日。あの時の達成感は言い表しようのないものでした。感無量、まさにそんな言葉がぴったりの、いい気持ちで寝たことを覚えています。
内容はグライオンが3タテ、しかもなんとも言えない勝ち方でした。大丈夫、そうでなくてもしっかり勝ってたから。
そう、はさみギロチン2発当てて勝ったことの言い訳はしませんが、苦しんだ果てに掴み取った勝利に違いはないのです。

今となってはほとんどダメですが、当時は4つの型の技構成、努力値振りも覚えていましたし、主要なポケモンの種族値もおおよそ暗記していました。ここで使えるポケモンは他の施設では相手となるポケモンなので、ここを並行してやっていたおかげで全制覇ができたと言っても過言ではないです。
何はともあれワーオぶんせきどーりを倒して、調子に乗った次の51戦目であえなく撃沈しました。


バトルステージ

トゲキッス、ガブリアス
フロンティアブレーンはケイト

意外かもしれないが、私が最後にクリアしたのはここである。BGMはここのが1番好きだったりする。
他の施設と違い、1VS1で勝負をし続ける。そして銀ケイトは50戦目、金ケイトは170戦目という仕様。好きなタイプを選びそのタイプのポケモンと戦う、各タイプ10段階のレベルが存在し、回数を増すごとにポケモンが強くなる。そんな仕様である。

はじめはトゲキッス、通称まひるみキッスと言われる型で挑み続けた。
でんじはで相手の上を取り、てんめぐエアスラッシュで相手の動きを70%封じる。苦手のとくしゅ受けにはしんそく、じめんやいわタイプ、害悪系にははどうだんを叩き込む、そんな戦法で。
持ち物はタスキで固定した。カウンター、ミラコ、一撃必殺、何かしら事故るので、保険として持つことを強くオススメしたい。
一度負けたのはジュゴンに、普通に硬いしひるまなかったです。
次に負けたのはヨノワールに、害悪プレッシャー型にまひるみキッスは打点がエアスラしかなく、ひたすら回復といたみわけで粘られ、やることがなくなってしまった。
ポケダンの思い出も相まってヨノワールのことを完全に嫌いになった。

ヨノワールに心を折られ、ガブリアスで再挑戦。苦手のこおりタイプから潰していき、170戦目のラティはげきりんで倒して金プリントを回収。そんなことなら初めからガブで力押せばよかった。なんて思いつつ、トゲキッス好きなんやもん。と。

以上が私のバトルフロンティアでの戦いの日々である。おおよそ9年間、やり込み始めてからは1年半ほどの物語である。
私としてはそんなに多くはないと思っているのだが、言うほどすごくないしこれくらいやったことのある人は結構いるのかもしれない。バトルタワー100勝したことある人とかもいるのかな、私は無理だったしまた時間ができればやりたいなぁという気持ちもどこかにはある。
その時にはまた考えてるパーティーで、なんて。

ポケモンは4つ目のジムバッジを獲得したあたりから面白くなる。という言説がある。まさにその通りである。ただ、このやり込み要素も面白いし、この先バトルフロンティアを併設した新作が出た時には私もタイプ相性と種族値を覚え直してまた戦いたいと思ってもいる。

余談だが、私が大学4回生の時にポケモンのSVが発売された。サークル活動の合間、後輩がバトルで困っていたのでアドバイスをしたりなんかしていると、卒業の寄せ書きで
「色々ポケモンのこと教えてくれてありがとう」
なんて書かれていた。小学生の時に同級生に同じことを言われたことがある。10年越しにそんなことを言われるなんて予想もしていなかった。

ポケモンって面白いよね、いつまで経っても。
あなたにも素敵なポケモンライフを。


なんだかんだと声がする
地平線の彼方から
ビッグバンの彼方から
我らを呼んでる声がする
健気に咲いたバトルの華
ハードでスイートな敵役
世界は、宇宙は
バトルフロンティアは
君を待っている

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