20240106

一年ぶりくらいに風邪ひいた。その一年前はコロナだった。38.5で止まってくれたのでありがたかったけど、丸二日、ポカリだけ飲んでずっと寝ていたので、久しぶりに体を地面に垂直にもってくるだけで恐ろしいくらいの疲労がある。はじめの一日はただ苦しくて、久々に苦しくて泣いた。ドアの隙間からの光だけだったけど「どう?」と聞く恋人にぜーぜー言いながら答えているとよくわからない表情で見下ろしていた。そうだろう、そうであるならその気持ちはよくわかると思った、が何も言える状態じゃなかった。そうだろう、だってこれから熱が上がるぞーという時だった。そして胃にあったものすべて吐いたらだいぶ楽になって、寝た。

二日目、ついにとんぷくを飲んで寝て起きるとちょっと下がってた。トイレにたつ元気が戻った。トイレは風呂の前にあるので、耳を澄ませると恋人は頭を剃っていた。彼が髭を剃っているときは見たことあるけど、頭を剃っているのは見たことがないので、なにか秘められた儀式のようだと思う。なにか気合をいれるイベントの前に剃るというマナーであることも大いに。そして彼は夕方ごろ、打ち合わせに出て行かれた。まだ熱が下がりきっていなかったのであまりきちんと覚えていない。そして、0:40ころに遅くなっちゃったと言いながら私の寝ている部屋のドアを開けた。そのときには熱よりなにより頭が痛くてしかたがなかった。気圧なのかを確認する気はなかった。なので下の階にある鎮痛剤を取りに行く元気はなかった。

三日目、朝いってらっしゃいと言うのに起きた感覚で熱が下がってるんだろうなと思ったけど、寝ても頭痛が収まっていなくて寝た。頭痛がなくても念押しで一日寝ていようと思っていた。そして寝たけど頭痛は治らなかった。風呂を沸かすついでに薬を飲んだ。すぐに効いた。ちょっと我慢してでも飲んでおけばよかった。そんなことがいままでにもたくさんある。

昨日、実はすぐに眠れたわけじゃなかった。ずーっと石川の震災関連とか、松本人志がどうとか流れていくのを見ていた。あまり寝つきのよくない日々なので、瞑想みたいなものがうまくなった。そして気づいたのは、瞑想みたいな状態にすると、頭痛が収まるということ。単純なだけかもしれないけど、そこに頭痛への意識から手が離れると痛くない。ぼーっといろんなことを考えて、熱が下がっていくのにともなって気が滅入った。

やっぱり冬は嫌いだ。なんかずっと何かに耐えている。寒いと体以外のものも縮こまる。縮こまっちゃって、どうにでもなれみたいエネルギーの出方がない。今までの冬はどんなだったかなと考えた。そこまで憂鬱でなかった冬は、そもそも景色が灰色かどうかなんて気にしている冬ではなかった。

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