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スト5シナリオ雑記 ラシードのシナリオには本当に救いがなかったのか



当記事の前提という名の言い訳


スト5時代からラシードイケメン♡とか言ってたのですが、スト6でどえらいイケメンになってやってきたことを知り、勢いで初格ゲーとしてスト6を購入しました。ある程度ワールドツアーやらトレモやら遊んだのですが対人に手を出す勇気のないまま、完全ににわかなので悲しいのですが…ただひたすら、スト6のゲームとしての完成度の高さは多方面から感じています。
スト6のゲームとしての完成度の高さ、質の良さは別の機会に語るとして、当時はラシードイケメン!って話の流れから5のストーリーの考察をしていまして、その時の記録をそのままこのnoteに持ってきました。
記載の通り5は友達にやらせてもらった程度で6以上ににわかなのですが、ラシードのお調子者だけど金持ちでイケメンで陽キャで教養があって誠実で正義感が強くて…というなんでも持っていそうなところに対して、本当に欲しかったものは手に入らなかった哀愁のような影を背負うキャラクター像として、5のシナリオを考察するのは好きなので、ここに備忘として残しておきます。


スト5シナリオ中のラシードに本当に救いはなかったのか

5のストーリーってラシードに救いがなくね?と思ってたけど、真面目に考察してちょっとだけ考え直した話です。(別にハッピーエンドに転化するわけではないですが…)5はほぼ未プレイでそもそもストリートファイターシリーズについてはめちゃくちゃなにわかなので、知ったように話すのはあまりしないようにしてるんですけど、語りたくなったので許せる人だけ見てください…


まず、なんで救いがないと感じたかについてです。救いがなくね?と思ったのは、5のストーリーがラシード目線でMISSION FAILEDに見えていたからです。ゼネラルストーリーはいろんな要素がありますが、主軸は世界滅亡の契機である黒い月を止めること(世界を救うこと)で、一方ラシードは友達を助けるために行動して物語が進むんですよね。救いがない…と思ったのは、最後までラシードは友達を助けるために動き、途中で自分が月を止められるとわかったときも、ヘレン達と行動していた成り行きで月を止めるけど目的は「友達を助ける」に一貫していたのかな、と考えていたからです。そうすると結局友達が殺されていたことがわかって、月が止まってベガを倒してみんなが喜んでいる中で、一人目的を達成できなかったラシードが寂しげに佇んでいる…という感じに見えていたんですね。わたしは割とラシードの人生がいろんなものに恵まれているけど欲しいものだけ手に入れられなかった哀愁みたいな可哀想なところがいいなと思うので嫌いじゃないけど、シナリオ的にはちょっと救いがなさすぎね?と思ったわけです。ここまで考えて、「せめて途中で、友達の残した世界を救うという意思を受け継ぐシーンがあれば、それによって目的が半分達成されるからここまで救いがない印象にはならなかったのにな〜」と思い、考え直しました。

結論から言うと、ラシードの目的はちゃんと途中で友達の残した意思を継いで世界を救うことに切り替わっていたんだと思います。
そのシーンはどこかというと、ヘレンから電話のメッセージを教えてもらうシーンです。
ゼネラルストーリーは個人の思考を語るシーンはないので、表情や演出で察するところが多いです。例えばここのヘレンが電話のメッセージを入れるシーンも、ラシードの表情と動きを察するに、この電話はたぶんラシードのものだと思うんですよね。あっ、それ俺の!と言いかけたところでメッセージのスイッチをいれている、という演出ではないかと思います。もうこれは明示されてないので表情とか動きで察するしかないですし、正解かはわかりませんが、こう言うふうに察しないと伝わらないところが多いかなと思っています。
で、メッセージをいれるとリーフェンの伝言がラシード宛に残されているわけですが、ここのメッセージを聞いてラシードは少し暗い顔になって、ヘレンにあなたには暗号がわかるんでしょう?と聞かれた時も、沈んだ様子で「ああ」と返します。この時が、目的が切り替わったシーンなんじゃないかと思いました。
それまでラシードは友達を助けるために尽力してたんですが、このメッセージを聞いて、友達が自分に助けを求めていたのではなくて世界を救って欲しいと思っていたと考えていたことを察したんだと思います。それってつまり、わざわざラシードに託すということは、友達が自分の命を二の次にしていて諦めている状況下にあるということになるわけです。従って、絶望的な状況だということをなんとなくで察したから、沈んだ表情になったんじゃないでしょうか。そしてヘレンとビジネス的な意味で協力関係にあって成り行きで世界を救ったわけでなく、ここで友達の意図をしっかり汲んで主目的が変わったんじゃないかな〜と思いました。
ラシードは性善なキャラなんで、友達のお願いじゃなくても人を救う行動には協力的な印象もあったんですよね。だけどこの時のラシードは性善で世界を救いにきたんじゃなくて、いつも通り友達の願いを叶えるために世界を救ったんじゃないかな。(6でも世界を救うなんてつもりはなかった、ただずっと友達を思ってた…みたいなふうに言ってるし)だから暗号のやり取りが、いつもの「助けてくださいラシード様〜」だったのかなって感じ。友達を助けるという目的が、友達の願いを叶える(世界を救う)に変わった瞬間かな、と思いました。
結果、友達の願いを叶えることを成し遂げているわけなので、当初思ったよりは救いがないわけではないのかなと思い直しました。ビターエンドだけどMISSION FAILEDではないかな、という感じです。とはいえ、みんなが喜んでる中一人喪失感を味わう背中が哀愁あって好きですね。友達の願いは叶えたけど、自分の願いは叶わなかったんだなと。

ここの最後の友人のメッセージシーンで笑顔が消えるところもそういうことかなと思っていて、途中までラシードは困ってる友人を助けてやるといういつものやり取りで微笑んでいるんですけど、ありがとうと聞いて笑顔が消えるんですよね。ここは前半は友人の無理な願いを聞き入れて世界を救う目的を果たしたから微笑んで返すんですけど、途中の「ありがとう」は明らかにもう二度と言う機会が失われることを察した友達が選んだ言葉なので、友達を助ける当初の目的が達成できなかったこととその喪失感をここで一気に味わっているのかなと思います。友達の願いは叶えたけど友達を助けられなかった(たぶんラシードの願いはこっちだった)という状況の現れた演出かな〜と思いました。という話。


おまけのイラスト

風コンビ
風の精霊たち(元ネタはがんばれジュリちゃんです。風コンビを描いたちょうどのタイミングでこの3人が出てきたので、タイムリーだったこととこのメンバーが気に入りすぎてずっと擦ってました)


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