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生物多様性(biodiversity)

生物多様性とは、地球上に存在する全ての生物の活動、繁殖と絶滅、進化などの変化を包含する概念で、サスティナブルな社会や仕組みを維持する上で生物多様性が重要である。生物多様性は酸素や水を生み出し、食品や様々な製品の原材料となる天然資源、そこで生活する人々や社会の文化や生活スタイルのベースとなっている。さらに、山林が土砂崩れを抑えたりするなどの防災効果などもある。生物多様性による効果を経済的価値に換算すると、世界全体のGDPのほぼ半分の$33兆にもなる。(米メリーランド大学ロバート・コスタンザ博士による試算。英科学誌ネイチャー1997年)。
一方で、生物多様性を脅かす経済活動、企業活動として、(1)土地開発、(2)気候変動を原因である二酸化炭素排出、(3)農薬の利用によるミツバチの大量失踪(蜂群崩壊症候群CCD)、(4)動植物、水産資源の乱獲、(5)コンテナなどに付着して上陸する外来種の上陸などが考えられる。そのため、生物多様性を維持しつつ人々がその恩恵を持続的に受けていくために国際協力が必要である。国連では、
(1)生物の多様性の保全
(2)生物多様性の構成要素の持続可能な利用
(3)遺伝資源の利用から生ずる利益の公正で衡平な配分
を目的として1992年5月に「生物多様性条約」が採択されている。

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