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めがね作文

君と出会ったのは大学生の終わり頃だったね。確か大学院の試験に臨むとき眼鏡を変えた。面接で困ったとき中指で眼鏡を持ち上げる癖は最後まで直らなかったけど結果は合格。そのあと税理士の資格を取って就職するまで一直線だったね。そうそう、いつも冷静沈着な君が二年間同棲していた彼女に振られたときの狼狽ぶりは今でも笑えるよ。君は真面目過ぎるから柔軟な対応を学ぶ必要があるかもしれないね。前置きが長くなったけど新しい相棒とは上手くいっているのかい? こっちは来世も君に選ばれることを願っているさ。故郷、鯖江で待っているよ。

※この作文は「あのときかけていた眼鏡にこう想われていたい」という眼鏡愛をこじらせた人物が眼鏡目線で執筆したものです。

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