見出し画像

こんな『ドラクエ3 HD-2D』はいやだ

 ドラクエ3HD-2Dリメイク版について、今年の9月頃に堀井雄二氏が「けっこう着々とやっている」と発言されたそう。
 ……が、発表されたのってDQ12と同じくらいの頃で、Youtubeのティザームービーだってもう2年前の投稿だし、正直もういつでもいいやって感覚になってきている。
 色々な予想が出ているが、私はまあ2年以内には出るんじゃないかと思っている。「けっこう着々と」ということは、開発はもう半分以上進んだか、下手すると大体終わっているのではないかと思う。当初Switchでの発売との噂だったがオクトパストラベラー2がPSでも出たので、HD-2DがSwitch限定ではないことが確定し、そうなるとドラクエ3もPS4・PS5(Steamも?)に対応する調整が必要で、その方向の段階にもう入っているような気がする。案外来年あたりしれっと出るような予感もしている。

 と、そんなことを考えつつ、タイトルのようなことを今更書いてみようと思ったのは、やっぱり私も相当楽しみにしており、恐れを抱いているということだろう。期待が大きいと、落胆するかもしれないという不安も大きいものだ。
 そこで「こうならないで欲しい」ということをあらかじめ書き残すことで、もし「そうなってしまった」時のショックを和らげたい。つまり、これから書くことは「こうなってしまうかもしれない」と暗に思っているということになる。

 そのようなわけで「こんな『ドラクエ3HD-2D』はいやだ」を書いて行こうと思うが、前提として、このように変わるであろう、という予想を挙げておこう。

1.転職できる職業が増える
 これは間違いないだろう。どれくらい増えるかまでは予想しないでおくが、賢者以外の上級職が登場すると思われる。ただそうなると、悟りの書に変わる転職アイテムが必要となる。ドラクエ6からと同じく戦士+武闘家などの組み合わせで転職できる可能性もあるが、ドラクエ3にとって悟りの書は(使わないとしても)なくてはならないアイテムであるため、それを無くす、不要とする、ということはないだろう。
 ただそうなると、遊び人だけが悟りの書なしで賢者となれる、という設定のように、ある特定の条件下で転職できるようにならなければならず、そちらは二つの職業の組み合わせ以外では条件化が難しいように思える。
 そのような諸々の都合で新職業な無いという可能性もある。むしろそのほうが無難だし、昔からのファンも喜ぶ。しかし、スクエニさんは中年だけでなく、現代の若者やZ世代にも受けるゲームを、と考えるはずで、単なる懐古リメイクにはならないと思われる。故に、何かしらの新職業が加わると考えられる。

2.呪文だけでなく、特技が使えるようになる
 こちらもほぼ確定だと思う。ドラクエ世代である私たちであれば「いらねえ」の一言なのだが、前述したように、幅広い世代に受けるゲームにリメイクするのであれば、ただ力が強くて「たたかう」しかできない戦士など、物足りないであろうことは容易に想像できる。残念ではあるが。
 そうなると、おなじみの「かえん斬り」や「まわしげり」などの呪文以外の特技が使えるようになるだろう。

3.オルテガが仲間になる
 こちらは確率としては低いが、あり得ない話ではないだろう。SFC版でしんりゅうに蘇らせてもらったオルテガは家にいるだけだったが、仲間になって欲しかった、という声は多かったと聞く(私は別に……であったが)。その声に応えて、また、ピサロのようなクリア後の要素の一つとして、仲間にすることができる可能性はゼロではないと考えている。

 これらを踏まえて、いよいよ本題に入ろう。

「こんな『ドラクエ3 HD-2D』はいやだ」

1.転職後に習得した呪文等が引き継がれない
 最近の風潮として、ロールをはっきりさせるというものがある。ドラクエ9や10では、武器種以外のスキルや呪文はほぼ職業固有のもので、魔法が使える戦士=魔法戦士という別の職業になっている。リメイク版ドラクエ7でも職業毎の扱いに変わっていた。最近はとにかく「なんでもできるキャラ」を嫌う。
 しかし、戦士でありながらメラゾーマを放ったり、武闘家がベホイミを唱えるのは、当時のドラクエ3のロマンであった。そこはぜひそのままにしてほしいと願う。なんでもできてしまって良いではないか。何が悪いのだろう。個性が無くなると言われることがあるが、個性はプレイヤーが自由に付ければ良いものだ。そもそも魔法使いと戦士ではパラメータに差があるし、見た目も全く違う。個性が無いパーティを作ってしまうのは、その人のプレイスタイルの問題である。また、最強を目指してオールラウンドに全ての呪文を覚えた戦士や武闘家を、それこそ複数名作成するなど、クリア後のことである。そこまで来て、性能の被りを嫌う必要があるだろうか。
 ただ、前提として、私は新職業や上級職の登場、そして特技の追加を予想している。そうなると、職業毎スキルになる可能性は充分ある。しかし、そこはやめていただきたい。私は、戦士でメラゾーマを、武闘家でベホイミを使いたいのだ。

2.スキルポイント(パネル)システム
 正直、もう飽きている。8から始まったスキルポイントシステムは、9、10と続いた時点で「もういい……」と思っていた。11ではパネルに変わっただけで、本質は変わっていない。
 3はレベルアップによる呪文習得。それで充分だ。特技が追加されると予想したが、それもレベルアップで良い。奇をてらって、変なシステムを導入しないで欲しい。
 我々が期待するのは「あの頃のドラクエ3」である。そうは言ってもおそらく「令和のドラクエ3」になってしまうだろうことは覚悟しているが、できれば変更は「+α」にとどめて欲しいと願うばかりだ。

3.テンションシステム
 これももういい。必殺技もいらない。ついでにゾーンもいらないのでよろしくお願いしたい。

 いかがだろうか。
 賛否両論あるだろうが、同世代の方には、同意してくださる方もいるのではないだろうか。
 しかし、前述のとおり、上記3点は「あり得る」と思っているから書いている。こうして書いておけば、いざその時ショックが和らぐ……気がしていたが、そうでもないかもしれない。我ながら、なかなかショッキングなことを書いてしまった。どうしよう。

「こんな『ドラクエ3 HD-2D』はむしろいいかも」

 さて、気を取り直して、ここからは「こうだったらむしろいいかもしれない」ということを書いていく。

1.魔法の威力が魔力依存
 これは最近のドラクエでは当たり前の仕様になっている。私は戦士でメラゾーマを放ちたいが、別に魔法使いと同じ威力のメラゾーマを望んでいるわけではない。魔法使いのメラゾーマは当然他の職業の放つそれより強力であるべきだとさえ思う。賢者の扱いを良くすると魔法使いが単なる下位互換になってしまうので、攻撃魔力だけは魔法使いの方が高くても良い。回復魔力は僧侶だ。そのようなステータスの伸びを含めれば、懸案事項の一つである、呪文等を職業毎に設定して引き継げないという仕様にせずとも、個性は生まれる。

2.組み合わせ特技
 例えば魔法剣。メラミを覚えて戦士に転職すれば火炎斬り、バギマを覚えてからなら真空斬りなどを覚えることができるのもアツい。しかしながらドラクエ3の場合、全ての呪文を覚える前に転職する可能性も必要性は低い。そうなると、当然メラゾーマ、イオナズンまで覚えてから転職することになる。また、大体の人は僧侶の呪文も覚えたいので、最初に魔法使いだったキャラは僧侶に、僧侶は魔法使いに、他は賢者になってから、最終的な職業に転職する。その頃にはもうクリアできるレベルになっているため、その頃になって組み合わせた特技を覚えてもあまり意味はない。
 しかし、ドラクエ7の職歴システムは画期的だったし、なんとかそのような組み合わせで覚える特技が復活して欲しいという気持ちがある。転職してもレベルが1に戻らない仕様に変更されれば可能性はあるだろう。魔法使いレベル20で戦士に転職してある程度レベルを上げれば、火炎斬りを覚えるなど、できなくはなさそうだ。まあ、その他の特技のことを考えると、実現性は低いように思う。

3.アバカムが戦闘で使える
 これは、ヒーローズが発表された頃に妄想したものである。あまりにも不遇な呪文の一つであるアバカム。それを活躍させる。
 全ての扉を開く魔術であるアバカム。それは、時空の扉さえも開いてしまう。戦闘中にアバカムを唱えれば、時空を超えて他のシリーズの主人公や仲間たちが現れ、戦闘に加わってくれるのだ。これはアツい……!!
 だが、それだけでは有能過ぎてしまうので、パルプンテのようにハズレも用意しておく。新たなモンスターを呼び出すこともあるだろうし、闇の力を呼び込んでしまい、モンスターたちが「邪」となって凶悪な強さに変化したりするのも面白い。極めつけは、ただのスライムとの戦闘でアバカムを唱えたら、他シリーズのボスを呼び出してしまった! というハプニングも楽しい。
 当然唱えるには制限が必要で、MPというよりは、1戦闘で1回まで、というのが妥当だろう。だが、1戦闘1人1回であれば、3人が唱えられる(勇者は外さない想定で)ようになるため、シドー、ミルドラース、デスタムーアに囲まれたり、ミルドラースに5の王子と王女と一緒に立ち向かう、など、さらに胸が熱くなる体験ができそうだ。

 さて、そんな妄想をしながら、少しずつこの記事を書いていたら、なんと堀井先生から思わぬ続報があった。

「3のテストプレイをしていました」とのこと。X(旧ツイッター)より。

 想像していたよりも発売は近いらしい。
 期待と不安を抱えながら、楽しみに待つことにしよう。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?