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行動からかえる

中田敦彦さんのYouTube大学

娘の病気を受容するために、私は何をしたらいいのか分からず悩んでいました。
そんな時、夫が中田敦彦さんのYouTube大学をすすめてきました。
中田敦彦さんといえば、数々の名著をYouTubeで紹介しています。
私は本を読んで勉強する方が正しいという偏見があったのと、夫の勧めというのが癪にさわったので、半信半疑で見始めました。
それは「ストレス解消法」について書かれた本の紹介でした。
どうしようもない悲しみ(病気や死)を受容をする具体的な方法を説明していました。
この動画はまさに私が求めていた「娘の病気を受容するために出来る行動」を教えてくれました。

その行動とは、
Accept…受容する=悲しい出来事を事実として認めること
Watch…観察する=ただそれを悲しいと思うこと
Act…行動する=何もなかったふりでいいから日常を続けること
Repeat…それをひたすら繰り返すこと(悲しんでいる自分がいる、でも日常を繰り返す)
Expect…大きい期待をせずに淡々と暮らしてみること

何も処理しなくていい。悲しいものを悲しいと引きの目でみて、ただ日常を暮らす…それだけでした。

中田さんは例えを出したり、難しい言葉を使わずに、面白く話してくれるのでスッと理解出来ます。
こんなに難しそうな本を分かりやすく、面白く伝えられるなんてすごいと感動しました。
私はすっかり中田さんの動画が好きになり、次々と見るようになりました。
(余談ですが、文学作品から神話までさまざまな解説をされています。私は「古事記」で大笑いできるなんて思ってもみなかったです。)

散歩と日記

中田さんの動画で「夢をかなえるゾウ」「いつも機嫌がいい人の小さな習慣」が紹介されていました。
自分を変えるにはいい習慣をもつことが大切で、中田さんが散歩と日記を習慣にしていると知りました。
そこで早速真似することにしました。
私はいいと思ったことは、すぐにとびつくところがあります。
しかし子供の頃から挫折ばかりしてきた自分に、朝の散歩と毎日の日記はハードルが高すぎました。

私は完全に夜型人間でした。
とにかく子供の頃から朝が苦手でした。1秒でも長く寝ていたくて、いつもギリギリの時間に起きていました。
早起きできない自分はだらしない人間だと思っていました。
そんな自分が嫌いでした。
早起きすらできないのに、その上朝から歩くなんて私には絶対無理だと思いました。

日記を書くことについては、
毎年スケジュール帳を買ってはみるものの、最初の数枚だけ書いてあとは白紙で、結局捨てていました。
「何をやっても続かない」ということを見せつけられて、自分が嫌になりました。
毎日日記を書くなんてことは、特殊な人だけで、普通の人には出来ないと思っていました。
どちらも良いことだけど、続けるのが難しそうでした。
けれども娘を目の前にするとこのままではいけない、今変わらなければという思いがありました。
まず自分で自分を認められるようにならないと、娘の病気を受け入れられるようになんてならないと思ったからです。

宣言してみた

カウンセリングの時に、T先生から
「「何が起きてもどーんと構えていられるお母さん」になるには、具体的にどう行動すればいいのかを考えてみましょう。」
と言われていました。
そこでT先生に、散歩と日記をはじめることを宣言しました。

まず、スマホのアラームを細かくセットしました。
朝起きる時間→5時50分
散歩に行く時間→6時
散歩を終える時間→6時20分
そして帰ってきたらすぐに日記を書く時間→6時30分
日記を書き終える時間→6時40分
といった感じです。
散歩と日記を終えるとカレンダーにシールを貼りました。
こうしてアラームをトリガーにして、強制的にやらざるを得ない状況にしました。

散歩の準備に手間取ると絶対面倒になると思ったので、起きたそのままのノーメイク、部屋着で出かけます。
大好きなクイーンの「プリテンダー」という曲を聞きながらスタートします。音楽は毎日同じです。
近所の河原に5分で着くと音楽を止め、独り言を言います。
「私は悲しい」とか「腹が立つ」とか何でも浮かんだことをブツブツ言います。
そしてアラームがなったらすぐに帰ります。
帰宅後、頭に浮かんだことを日記に書きます。
(日記は、中田さんの動画でA4サイズに書くのがいいと知り、A4ノートに毎日1ページ書きます。日付と一緒に日記を始めて〇日目と書くと、継続している実感が高まります。)

こうして2週間後のカウンセリングの時にT先生にこの紙を見せました。
T先生は「すごいですね」と言ってくださいました。
このちょっとしたひとことで、また次の受診まで続けてみようと思えました。

やってみて気づいたこと

日記を書くことで気持ちがスッキリするので、面倒という気持ちはすぐになくなりました。
そしてノートを1冊書き終えたときは、ものすごい達成感がありました。

散歩は、雨の日やものすごく寒い日など、本当に行きたくないなと思います。
しかしあえて行くことで、雨なのに行けた、がんばったな自分と思えました。
「朝日を浴びてセロトニン効果が…」とか「健康のために…」ではなく、ただ「散歩を続ける」という意識でした。
そうしているうちに、だんだんと散歩が昨日をリセットし、今日からまたがんばろうという気持ちにさせてくれることに気づきました。
朝起きた時は、どこかでまだ昨日の思いを引きずっています。
河原に行くとどうでもいいことと、考えた方がいいことがはっきりしてきます。
考えたいことは、家に帰って日記に書き留めるようになりました。
こうすることで、頭が整理され、気分が良くなり散歩が心地いいものに変わっていきました。

これまで、何か大きなことを成し遂げなければ、自信をもてるようにはならない、自分は全然だめだと思っていました。
けれど、大きなことは小さなことの積み重ねでしか得られないものなのだと、始めて気づきました。

毎朝の散歩と日記を続けてもうすぐ1年になります。
3か月を過ぎたころから、T先生に紙を見せて報告するのをやめました。
よく続けてこれたなと自分で自分を認められたので、もう誰かにアピールしなくていいかなと思えました。
こんな自分でも何かを続けられるんだと思えたのは、本当に嬉しかったです。

散歩と日記が習慣になってしまうと、余裕が生まれ、もっといい習慣を増やしたいと思うようになりました。
あれもこれもやりたいと思うと時間が欲しくて、もっと早寝早起きするようになりました。
今は子供と一緒に22時には寝て、朝4時に起きています。。

絶対無理だと思っていたことでしたが、1歩踏み出して良かったです。
ご縁をいただけたことに感謝です。

気分から変えようとするより行動が先だった

もう落ち込まないようにしようとか、泣かないようにしようとか、意識から変えるのはとても難しかったです。
上手く出来ないと自己嫌悪になり悪循環に陥ります。
娘の病気のことを私は悲しんでいます。
けれど娘が生きていてくれるだけで本当は幸せなのです。
それを忘れないように、自分の感情を確かめながら日々を暮らしていきたいです。
上手くいく日もそうでない日も、自分をあきらめたくないです。
けれど、ひとりだと時々挫けそうになります。
病気のことで辛い出来事があり、泣くこともありました。
そんな時に話を聞いてくれる人がいること、話せる場所があることで、自分を見失わないでいられたと思います。

このブログを書くことで、同じ状況のどなたかと少しでもつながれたらいいなと願っています。

読んでくださりありがとうございます。お気軽にコメントいただけますと、励みになります。

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