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私はベルトコンベアーが好き

ベルトコンベアーとの出会いは私が22歳くらいの時のこと。

当時、ガラケーを見ていたらたまたま見つけたのが、猫の首がベルトコンベアーに載せられて運ばれるというシュールなイラストだった。

たしか「ぺろたんベルトコンベアー」みたいなタイトルだったような、オモコロというメディアで発信されたイラストだか4コマ漫画だったような。調べてももう出てこなかった。

シュールすぎるそのイラストに、目が釘付けになり、10年以上たった今でも忘れられない。

そして、それから私はベルトコンベアーに夢中になった。

ベルトコンベアーの魅力は2つ。

①乗ると勝手に進むところ。
どんなに怒鳴り散らしているおじさんでも、きっとベルトコンベアーに乗ったら静かにおとなしく運ばれるんだろうなと思うと愛おしくてたまらない。

②ベルトコンベアーという音の響きがとにかく面白い。
ただただベルトコンベアーって言いたい。

そんな私は10年以上、チャンスを見つけてはベルトコンベアーと言い続けている。

先日、夫と7歳の息子、それから4歳の娘と一緒に東京都の高尾山に登ってきた時にも100回くらいベルトコンベアーと言ったと思う。

まず最初に言ったのは、下山するとき。
夫が「高尾山楽しいね!山歩きもいいでしょ!」というので、「みんな山頂にズズッと行って同じように下山して…まるでベルトコンベアーだよ!」とかましてみたのだ。

その後、「本当にベルトコンベアー好きだよね」といい感じのボールを投げてくれた夫のおかげで、あまり中身のないベルトコンベアー話に花が咲いた。

最後に言ったのは、リフトに乗ってふもとに戻るとき。
子ども達のために、リフトの乗り方について書かれた看板を読んであげていたら「声をかけられたらベルトに乗ってください」という一文を見つけたのがきっかけだった。

当然私はベルトをベルトコンベアーに変えて子どもたちに伝えた。
「いい?お店の人に言われてからベルトコンベアーに乗るんだよ!」としつこく言った。

そのかいあってか、高尾山から下山した次の日、7歳の長男がおもむろに私のところにやってきて「これベルトコンベアーみたいだね」とキラキラした表情で私に言ってきた。

どうやらベルトコンベアー好きはしっかり継承されたようだ。

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