市場も対ショック体勢?日本の長期連休は「第2のフラッシュ・クラッシュ」を生むか?
ゴールデン・ウィークというと円高というイメージがありますが、ここ15年を見ると円高が8回、円安が7回なので、その傾向は顕著とは言えません。
記憶に新しい、今年1月3日のフラッシュ・クラッシュ的な暴落が気になる所だと思いますが、一般的にフラッシュ・クラッシュは市場の売りと買いのバランスが崩れた場合や、相場の流動性が低い時、また悲観ムード(世界経済の冷え込み等)が広がっている時に起きやすいと考えられています。
それを踏まえると、1月3日は「薄商い」の他、「株式市場のクラッシュ直後」「米アップルの売り上げ見通し下方修正」など悲観ムードが広がっていました。
また、参考情報として外為どっとコムのお客様の売・買のポジションバランスを見ると、1月はドル/円ポジションの割合が傾いていたことが分かり、まさにフラッシュ・クラッシュの材料が揃っていたとも言えます。
ただ、足元は株式市場も持ち直しているほか、ドル/円のポジション比率もほぼ均衡です。
悲観材料も特に見当たらない事から過度な警戒は不要と見ています。
しかし、トルコリラ/円などクロス円においては、大きくポジションのバランスが崩れている通貨ペアもあります。
そのため、クロス円での円急騰が他通貨に波及する可能性もあります。
また、ゴールデン・ウィーク期間中にはFOMC(5/1)や米雇用統計(5/3)などの重要イベントも控えています。
もちろん過度な警戒は不要ではありますが、気に留めておく必要はあるでしょう。