円高見通し強まる(2019年5月調査)
外為どっとコム総研では毎月お客様に対してアンケート調査を行い、外為短観というかたちでまとめています。全編はこちらでご覧いただけます。以下、印象的な調査結果を掲載します。
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今後1カ月間の米ドル/円相場の見通しについて
今後1カ月間の米ドル/円相場の見通しについてお答えくださいとお聞きしたところ、「米ドル高・円安方向」と答えた割合が28.8%であったのに対し「円高・米ドル安方向」と答えた割合は46.1%であった。
この結果「米ドル/円予想DI」は▼17.3%ポイントと、前回(△1.4%ポイント)から急低下して4カ月ぶりにマイナス圏に沈んだ。なお、マイナス幅は2018年2月以来の大きさとなった。
調査期間前後の米ドル/円は、109円台から110円台へ小幅に上昇したものの、個人投資家の先高期待には繋がらず、むしろ下落観測を強める格好となった。米中貿易摩擦の激化や、再び混迷度合いが深まりつつある英国の欧州連合(EU)離脱=Brexit問題など、各方面で先行きに不透明要素が多い事が円高予想の背景にあると見られる。
スワップポイントがFX投資の判断に与える影響について
「スワップポイントがFX投資の判断に与える影響について、次のうちあてはまるのは?(ひとつだけ)」と尋ねたところ、「為替差益が重要であり、スワップはそれほど気にしない」が38.2%と最も多く、次いで「為替差益にも関心あるが、比較的スワップを重要視(26.3%)」、「スワップポイントは全く考慮しない(20.6%)」、「スワップポイントを最重要視している(13.5%)」、「その他(1.4%)」の順になった。
1年前の第108回調査で同じ質問をした際の回答も概ね同じ傾向であったが、「スワップポイントは全く考慮しない」とした割合が前回の15.8%から20.6%に増加した一方、「スワップポイントを最重要視」とした割合は15.6%から13.5%に低下している。トルコリラに代表される昨年来の新興国通貨(高金利通貨)不安の影響と見て良さそうだ。
なお、それぞれの回答理由を自由記述形式で尋ねたところ、スワップポイント重視派からは「長期保有のため」、「外貨預金代わりのため」などとする回答が目立った。一方、無関心派は「デイトレのため」とする声が圧倒的に多かった。取引スタイルによって、スワップポイントへの関心度合いが異なるのは当然であり、FX個人投資家にはデイトレーダーが多い事が今回の調査で改めて分かった。
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この他にも「ユーロ/円相場の見通し」や「豪ドル/円相場の見通し」、「個人の景況感」など調査しております。詳しい内容に関しましては、こちらでご覧いただけます。