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保険料の内訳


保険料の内訳

みなさんが支払う保険料の内訳は決まっています。すぐに他の契約の保険金の支払いに使われたり、将来に支払う保険金に当てるために積み立てられたり、保険会社の運営費に当てられたりします。今回はそれらについて説明します。

危険保険料

直近期間の保険金の支払いに使われる部分。その期間は保険料払込方法によって異なります。予定死亡率を使って計算されており、その予定死亡率より実際の死亡率が低ければ危険差益(死差益)と呼ばれる利益が発生します。この予定死亡率には生命保険会社が儲けるカラクリがあります。詳細に後に説明します。

貯蓄保険料

将来の支払いに当てるため積み立てられる部分。この積立金は生命保険会社の負債にある責任準備金の大部分を占めます。また解約したときの解約返戻金はこの積立額を基礎として計算されます。
この積立金を運用することで保険会社が利益をあげる場合もあります。

付加保険料

保険会社の運営に当てられます。
毎月の保険料にはこの付加保険料と言われる保険会社の運営費が含まれていますから、保険料の全額が保険金の支払いに使われるわけではありません。

この付加保険料は実際の費用より少なめに見積もられていることが多く、そうなると保険会社のこの部分は赤字です。
ですが、黒字の保険会社が多いですよね。これは危険保険料から利益が出ているのですが、次回以降はその仕組みについて触れます。

各保険料の割合

危険保険料、貯蓄保険料、付加保険料のそれぞれの割合は保険会社や保険商品、経過年月などによって異なります。
かなり昔は会社による差がほとんどなかったのですが、今は各社が競争するようになりました。
消費者からしてみれば競争して保険料を安くしてくれるほど嬉しいですよね。

基本的な保険商品それぞれ保険料に占める割合は次のようなイメージです。

<定期保険>
危険保険料∶30〜50%
貯蓄保険料∶0〜20%
付加保険料∶30〜50%
保険料のほとんどが危険保険料と付加保険料で占められます。

<終身保険>
危険保険料∶10〜30%
貯蓄保険料∶40〜60%
付加保険料∶10〜20%
保険料のほとんどが貯蓄保険料で占められます。保険会社はこの積立金を運用することで利益をあげるくらいしかできません。

<養老保険>
危険保険料∶30〜40%
貯蓄保険料∶30〜40%
付加保険料∶20〜30%
保険料のバランスはほぼ均等。保険会社にとってもバランスいい商品です。

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