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多摩地名の由来  みなみ野/兵衛

 八王子南部に広がる「八王子みなみ野シティ」は1989年竣工、1997年に街開きした首都圏最大規模のニュータウン。2000年頃まではニュータウンといえど、のどかな里山の風景を残していましたが、ここ数年で若いフォミリー向けの住宅やマンション、ショッピングモールや量販店などが林立し目覚しい発展を遂げています。
 ニュータウンの玄関口、JR八王子みなみ野駅は街開きにあわせて開設された横浜線では最も新しい駅です。この駅の所在地はみなみ野1丁目で駅西側に6丁目までありますが、この町名はニュータウンオープンに合わせてつけられたもので、もともとは宇津貫町の一部でした。

八王子みなみ野 (2)

 駅東側の町名は兵衛。七国峠を水源とし、横浜線の線路に沿ってニュータウン内を流れる兵衛川が由来です。歴史のありそうな名前ですが、この町名もニュータウンオープン時に宇津貫町、片倉町の一部から分立したものです。


 自然と共生しながら、現代的な都市生活を営む「アーバンビレッジ」が八王子みなみ野シティのコンセプト。段々畑など里山の風景を再現した栃谷戸公園など、近代的な町の中に懐かしい風景が広がっているのがこの町の魅力です。みなみ野も兵衛も100年の歴史を持つ八王子市では歴史の浅い地名ですが、新たに多くの人たちを迎え入れ、歴史を作っていきます。

(『よみうりSunTAMAera』2017年9月号)


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